ぶつりてきしゅうだんてきせいかく
物理的集団的性格

冒頭文

1 やや重い感じのする回転音、……フィルムは三フィート、五フィートと記録していく。胸につきあげてくるような緊まった感じ、ちょうど運転手が瞬時もまじろぐことのできないような瞬間に経験する、張った注意と果断、一コマ一コマの構図に眼は繰り入れられてはいるけれども、こころはより多くの関心をレンズのシボリと光線にくばっている。そして、そのなまのフィルムの一々の性格に向ってある親しみ、軽い実験的興味をすらも

文字遣い

新字新仮名

初出

「美・批評」1931(昭和6)年5月号

底本

  • 中井正一全集 第三巻 現代芸術の空間
  • 美術出版社
  • 1981(昭和56)年5月25日新装第1刷