こうだんし
巷談師

冒頭文

「ヘタな小説が売れなくなって巷談師になったのか。お前の底は見えた。恥を知れ。 一共産党員」 安吾巷談その三「野坂中尉と中西伍長」には全国の共産党員から夥しい反響があった。これも、その一つである。簡にして要を得、秀作である。 「お前の顔は……」このあとは、本人は書きたくない。私の顔に文句をつけるのは筋ちがいだが、「林芙美子との対談の愚劣さよ。両醜無断……」林さんにはお気の毒だが

文字遣い

新字新仮名

初出

「別冊文藝春秋 第一七号」1950(昭和25)年8月3日発行

底本

  • 坂口安吾全集 09
  • 筑摩書房
  • 1998(平成10)年10月20日