おんなだいがくひょうろん
女大学評論

冒頭文

一 夫(それ)女子(にょし)は成長して他人の家へ行き舅(しゅうと)姑(しゅうとめ)に仕(つか)ふるものなれば、男子(なんし)よりも親の教緩(ゆるがせ)にすべからず。父母寵愛して恣(ほしいまま)に育(そだて)ぬれば、夫(おっと)の家に行て心ず気随にて夫に疏(うとま)れ、又は舅の誨(おし)へ正(ただし)ければ堪がたく思ひ舅を恨(うらみ)誹(そし)り、中(なか)悪敷(あしく)成て終には追出され恥をさらす

文字遣い

新字新仮名

初出

「時事新報」1899(明治32)年連載

底本

  • 女大学評論・新女大学
  • 講談社学術文庫、講談社
  • 2001(平成13)年1月10日