パンパンガール
パンパンガール

冒頭文

私は先ごろパンパンガールと会談した。土地の親分が案内してくれて、彼女らのタマリ場の喫茶店で、あつまつてくる彼女らと話をして、ひそかに速記の名人が速記をとつたのであるが、その土地にはビッグファイブと云つて五人の姐さん株がをり、各々配下のパンパンガールがゐるのだが、その姐さんの一人と、配下の二三人、それからパンパンの足を洗つて結婚したもの、事務員になつたもの、それだけの方々と話をしたのである。改つて話

文字遣い

新字旧仮名

初出

「オール読物 第二巻第八号」1947(昭和22)年10月1日

底本

  • 坂口安吾全集 05
  • 筑摩書房
  • 1998(平成10)年6月20日