あとがき(『いずこへ』)
あとがき〔『いづこへ』〕

冒頭文

私の終戦後の作品のうち「外套と青空」「白痴」以後の今日までの短篇の大部分をまとめたものです。 目次を三つに区切つたのは、最初のが私の自伝的意味をもつ作品、その次が私小説ならざる現代小説、最後が歴史小説です。 私は雑誌の選り好みといふものを余りやらず、私の執筆能力の限度に応じて、頼まれる雑誌へ引受けた順番に書いて行き、能力の限度以上はことはる、だから大衆雑誌、婦人雑誌のやうなもの

文字遣い

新字旧仮名

初出

「いづこへ」真光社、1947(昭和22)年5月15日

底本

  • 坂口安吾全集 05
  • 筑摩書房
  • 1998(平成10)年6月20日