りゅうきゅうのしゅうきょう
琉球の宗教

冒頭文

一 はしがき 袋中大徳(タイチユウダイトコ)以来の慣用によつて、琉球神道の名で、話を進めて行かうと思ふ。それ程、内地人の心に親しく享け入れる事が出来、亦事実に於ても、内地の神道の一つの分派、或は寧、其巫女教時代の俤を、今に保存してゐるものと見る方が、適当な位である。其くらゐ、内地の古神道と、殆ど一紙の隔てよりない位に近い琉球神道は、組織立つた巫女教の姿を、現に保つてゐる。 而も琉球は、今は既に

文字遣い

新字旧仮名

初出

「世界聖典外纂」1923(大正12)年5月

底本

  • 折口信夫全集 2
  • 中央公論社
  • 1995(平成7)年3月10日