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HYPOT(3)
HYPOT(3) Linux Programmer's Manual HYPOT(3)

名前

hypot, hypotf, hypotl -ユークリッド距離関数

書式


#include <math.h>
 

double hypot(double x , double y );
 

float hypotf(float x , float y );
 

long double hypotl(long double x , long double y );
 
-lm でリンクする。
 

glibc 向けの機能検査マクロの要件 ( feature_test_macros(7) 参照):
 
hypot():
_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE || _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L;
 
or cc -std=c99
 
hypotf(), hypotl():
_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE || _XOPEN_SOURCE >= 600 || _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L;
 
or cc -std=c99

説明

hypot() 関数は sqrt( x* x+ y* y) の値を返す。これは直角を挟む 2 辺の長さが xy である直角三角形の斜辺の長さ、すなわち、原点と点 ( x, y) との距離である。
 
計算の中間ステップでは、必要以上のオーバーフローやアンダーフローが起きないようにして計算が実行される。

返り値

成功すると、これらの関数は、直角を挟む 2 辺の長さが xy である直角三角形の斜辺の長さを返す。
 
xy が無限大の場合、正の無限大が返される。
 
xy の一方が NaN で、もう一方が無限大でない場合、 NaN が返される。
 
結果がオーバーフローする場合、範囲エラー (range error) が発生し、各関数はそれぞれ HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL を返す。
 
両方の引き数が非正規化数 (subnormal) で、結果も非正規化数 (subnormal) の場合、範囲エラーが発生し、正しい結果が返される。

エラー

これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。

以下のエラーが発生する可能性がある。

範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー
errnoERANGE が設定される。オーバーフロー浮動小数点例外 ( FE_OVERFLOW) が上がる。
範囲エラー (range error): 結果のアンダーフロー
アンダーフロー浮動小数点例外 ( FE_UNDERFLOW) が上がる。
これらの関数は、この場合に errno を設定しない。

準拠

C99, POSIX.1-2001. double 版の関数は SVr4, 4.3BSD にも準拠している。

関連項目

cabs(3), sqrt(3)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.51 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2010-09-20