SIGWAITINFO(2) | Linux Programmer's Manual | SIGWAITINFO(2) |
名前
sigwaitinfo, sigtimedwait -キューに入れられたシグナルを同期して待つ書式
#include <signal.h>
int sigwaitinfo(const sigset_t * set , siginfo_t * info );
int sigtimedwait(const sigset_t * set , siginfo_t * info ,
const struct timespec * timeout );
glibc 向けの機能検査マクロの要件 ( feature_test_macros(7) 参照):
説明
sigwaitinfo() は set のうちのどれかのシグナルが処理待ちになるまで、呼び出しスレッドの実行を一時停止する (呼び出しスレッドに対して set のうちのどれかのシグナルが既に待機中 (pending) である場合、 sigwaitinfo() はすぐに戻る)。If multiple signals in set are pending for the caller, the signal that is retrieved by sigwaitinfo() is determined according to the usual ordering rules; see signal(7) for further details.
sigtimedwait() は、 sigwaitinfo() と次の点を除いて全く同じように動作する。この関数にはもう 1 つの引き数 timeout があり、シグナル待ちでスレッドが一時停止する最小時間を指定することができる(この時間はシステムクロックの粒度に切り上げられ、カーネルのスケジューリング遅延により少しだけ長くなる可能性がある)。この引き数の型は以下のとおりである:
struct timespec {
long tv_sec; /* 秒 */
long tv_nsec; /* ナノ秒 */
}
この構造体の 2 つのフィールドがともに 0 の場合、ポーリングが行われる: sigtimedwait() は、呼び出し側プロセスに対して待機しているシグナルの情報を返して戻るか、 set のうちのどのシグナルも待機していない場合はエラーを返して戻る。
返り値
成功した場合、 sigwaitinfo() と sigtimedwait() はシグナル番号 (すなわち 0 より大きい数) を返す。失敗した場合、2 つの関数は-1 を返し、 errno はエラーを表す値に設定される。エラー
- EAGAIN
- set のうちのどのシグナルも sigtimedwait() に指定された timeout の期間内に処理待ちにならなかった。
- EINTR
- シグナル待ちがシグナルハンドラによって中断 (interrupt) された (このハンドラは set にあるシグナル以外のものである)。 signal(7) 参照。
- EINVAL
- timeout が不正である。
準拠
POSIX.1-2001.注意
通常の使用法では、呼び出し側プロセスはこれらの関数より先に sigprocmask(2) の呼び出すことにより set に含まれるシグナルをブロックし (そのためにこれらのシグナルがこの後に続く sigwaitinfo() や sigtimedwait() の呼び出しの間に処理待ちになった場合には、デフォルトの動作は行われず)、これらのシグナルに対するハンドラは設定しない。マルチスレッドプログラムでは、 sigwaitinfo() や sigtimedwait() を呼び出したスレッド以外のスレッドで、そのシグナルがデフォルトの動作に基いて処理されないように、全てのスレッドで該当シグナルをブロックすべきである。関連項目
kill(2), sigaction(2), signal(2), signalfd(2), sigpending(2), sigprocmask(2), sigqueue(3), sigsetops(3), sigwait(3), signal(7), time(7)この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.51 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。2012-07-21 | Linux |