SLABTOP(1) |
Linux User's Manual |
SLABTOP(1) |
名前
slabtop -リアルタイムにカーネル slab キャッシュ情報を表示する
説明
slabtop(1) はリアルタイムに詳細なカーネル slab キャッシュ情報を表示する。キャッシュ情報の上位を、ソート基準に挙げられている基準のいずれかでソートして、リストで表示する。また slab レイヤ情報が書かれた統計情報ヘッダも表示する。
オプション
通常は
slabtop(1) の起動にオプションは必要ない。しかし以下のオプションを 1 つ以上指定することで、動作を微調整できる。
-
--delay=n, -d n
-
n 秒毎に表示を更新する。デフォルトでは
slabtop(1) は 3 秒毎に表示を更新する。プログラムを終了するには
q を入力すること。
-
--sort=S, -s S
-
S でソートする。ここで S はいずれかのソート基準である。
-
--once, -o
-
出力を 1 回表示して終了する。
-
--version, -V
-
バージョン情報を表示して終了する。
-
--help
-
使用法の情報を表示して終了する。
ソート基準
以下は各 slab キャッシュのソートに使用できる有効なソート基準であり、表示する「上位 (top)」の slab キャッシュがどれであるかを決定する。デフォルトのソート基準はオブジェクト数によるソート ("o") である。
slabtop の実行中に対応する文字を押すことにより、ソート基準を変更することができる。
-
a:
-
アクティブなオブジェクト数でソートする。
-
b:
-
slab 毎のオブジェクト数でソートする。
-
c:
-
キャッシュサイズでソートする。
-
l:
-
slab 数でソートする。
-
v
-
アクティブな slab 数でソートする。
-
n:
-
名前でソートする。
-
o:
-
オブジェクト数でソートする。
-
p:
-
slab 毎のページ数でソートする。
-
s:
-
オブジェクトサイズでソートする。
-
u:
-
キャッシュ利用率でソートする。
コマンド
slabtop(1) は実行中にユーザからのキーボードコマンドを受け付ける。以下のコマンドがサポートされている。文字の場合は大文字・小文字ともに受け付ける。
有効な各ソート文字も受け付け、ソートルーチンを変更する。
「ソート基準」のセクションを参照すること。
-
<スペースバー>
-
スクリーンを再描画する。
-
Q
-
プログラムを終了する。
ファイル
/proc/slabinfo -- slab 情報
関連項目
free(1),
ps(1),
top(1),
vmstat(8)
注意
現在のところ、
slabtop(1) は 2.4 以降のカーネル (特にバージョン 1.1 またはそれ以降の
/proc/slabinfo) が必要である。カーネル 2.2 は将来サポートされるだろう。
著者
Chris Rivera と Robert Love によって書かれた。
slabtop(1) は Martin Bligh の perl スクリプト
vmtop に触発されて書かれた。
procps パッケージは Robert Love によってメンテナンスされており、 Michael Johnson によって作られた。
バグ報告は <procps-list@redhat.com>まで送って欲しい。