解説
rtquery ユーティリティは、RIP ネットワークルーティングデーモン、例えば
routed(8) へ
request ないし
poll コマンドを送る事によりそのルーティングテーブルの問い合わせを行います。返答のあった全てのルーティング
応答 パケットについてのルーティング情報が数値およびシンボル名を用いて表示されます。
デフォルトでは、 rtquery ユーティリティは request コマンドを使用します。 -p オプションが指定された場合、 rtquery は poll コマンドを使用します。これは、商用 gated でサポートされている、RIP プロトコルへの文書化されていない拡張コマンドです。 gated への問い合わせを行う場合は、 request コマンドより poll コマンドを使用する事をお薦めします。なぜなら、応答が Split Horizon や Poisoned Reverse の影響を受けることがなく、また、ある種のバージョンの gated は、 request に対して返答を行わないからです。 routed(8) ユーティリティは poll コマンドに対しては返答しませんが、 rtquery からの request コマンドを認識し、完全な返答をします。
rtquery ユーティリティは、 routed(8) のトレース機能を有効にしたり無効にしたりする場合にも用いられます。
以下のオプションを使用可能です:
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-n
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ネットワークおよびホスト番号に対し、シンボル名および数値の両方でなく、数値のみで表示します。
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-p
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gated から得られる完全なルーティング情報を得るために
poll コマンドを使用します。これは、
gated のみでサポートされている、RIP プロトコルへの文書化されていない拡張コマンドです。
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-1
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RIP バージョン 2 ではなく、RIP バージョン 1 を使用して問い合わせを行います。
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-w
timeout
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各ホストから返答を待つ猶予時間を変更します。デフォルトでは、返答があるまで 15 秒間待ちます。
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-r
addr
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到達先
addr への経路を問い合わせます。
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-a
passwd=XXX
-
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-a
md5_passwd=XXX|KeyID
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問い合わせの際に、指定されたクリアテキストないし MD5 のパスワードを使用します。
-
-t
op
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トレース方法を変更します。
op には、以下のうちのひとつを指定します。通常、UID 0 以外のプロセスからの問い合わせや、遠隔ネットワークからの問い合わせは、システムのログにメッセージを記録するだけで、無視されます。
gated は、大抵、これらのデバッグの問い合わせを無視します。
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on=tracefile
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トレースを有効にし、指定されたファイルに記録します。このファイルは、通常、デーモンが実行を開始した時に指定されるか、一般的な、
/etc/routed.trace 等の決まった名前でなければなりません。
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more
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デバッグレベルを増加させます。
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off
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トレースを無効にします。
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dump
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デーモンのルーティングテーブルを現在のトレースファイルにダンプします。