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QUOTACHECK(8)
QUOTACHECK(8) FreeBSD System Manager's Manual QUOTACHECK(8)

名称

quotacheckファイルシステムの割り当て制限 (quota) の一貫性の検査を行う

書式

quotacheck [ -guv][ -c 32 | 64][ -l maxrun] -a

quotacheck [ -guv][ -c 32 | 64] filesystem ...

解説

quotacheck ユーティリティは、各ファイルシステムを調べ、現在のディスク使用量のテーブルを作成し、これをディスクに保存されている割り当て制限情報ファイルと比較します。違いが発見された場合、割り当て制限情報ファイルとシステムが持っている割り当て制限 (quota) 情報のコピー (アクティブなファイルシステムを検査した場合) を更新します。デフォルトでは、ユーザ割り当て制限とグループ割り当て制限の両方が検査されます。

使用可能なオプションは、次の通りです:

-a
ファイルシステム名の代りに指定されると、 quotacheck は、 /etc/fstab に読み書き可能で割り当て制限ありと設定されているファイルシステムをすべて検査します。デフォルトでは、 /etc/fstab に書かれている種類の割り当て制限のみを検査します。
-c 32 | 64
チェックを実行する前に、 quotacheck は、割り当てファイルを指定されたワードサイズに変換します。 64 の変換サイズが、新しい 64 ビットの割り当てファイル形式への変換を要求するために与えられます。 32 の変換サイズが、古い 32 ビットの割り当てファイル形式への変換に戻す要求するために与えられます。オリジナルの割り当てファイルは、変更されないままで、下線と形式サイズと .orig 拡張子が名前に追加されて横に移動されます。したがって、64 ビットの形式割り当てファイルに変換されたオリジナルの 32 ビットの quota.user 割り当てファイルは、 quota.user_32.orig に改名されます。
-g
/etc/fstab にグループ割り当て制限が指定してあるもののみ検査します。
-l maxrun
並列にチェックするためにコンカレントファイルシステムの最大数を指定します。このオプションが省略されるか、または maxrun が 0 であるなら、並列なパスは、 fsck(8) のように実行されます。このオプションは、推奨されません、そして、並列なパスは、 fsck(8) により常に実行されます。
-u
/etc/fstab にユーザ割り当て制限が指定してあるもののみ検査します。
-v
計算した値と記録されていた割り当て制限ファイルとの違いを報告します。

-g-u の両方を指定すると、デフォルトの動作と同じになります。ファイルシステム上では、 fsck(8) と同様に /etc/fstab の中のパス番号を使って、並行して複数のファイルシステムを検査します。

通常 quotacheck は、何も表示しません。

quotacheck ユーティリティは、チェックされるファイルシステムのルートディレクトリに割り当て制限を書いたファイル quota.userquota.group があるものとして動作します。このデフォルトのファイル名は、 /etc/fstab により変更することができます。もし、割り当て制限を書いたファイルがなければ、 quotacheck が作成します。これらのファイルは、 edquota(8) ユーティリティで編集すべきです。

quotacheck ユーティリティは、通常 /etc/rc ファイルからブート時に実行されます。 rc 起動手続きは、 /etc/rc.conf 変数 check_quotas で制御されます。 /etc/rc でこの機能を有効にすると、 /etc/rc.conf 中の enable_quotas 変数で、クォータ手続きも有効にすることが必要なことに注意してください。また、カーネルは、 options QUOTA を付けて構築されなければなりません。

quotacheck ユーティリティは、各ユーザごとのディスク使用量を計算するために、raw デバイスをアクセスします。そのため、 quotacheck の実行中にチェックされるファイルシステムを使用してはいけません。

関連ファイル

quota.user
ファイルシステムのルートにあるユーザ割り当て制限に関するデータ
quota.group
ファイルシステムのルートにあるグループ割り当て制限に関するデータ
/etc/fstab
ファイルシステムの名前と位置を読み込む

歴史

quotacheck ユーティリティは、 4.2BSD で登場しました。

バグ

割り当てシステムは、符号つきの値として評価されるとき、負の UID または GID を無視します。通常、ID のそのようなタイプは、他のオペレーティングシステムから NFS マウントまたはアーカイブファイルからファイルシステムに現れるます。非常に大きな UID または GID によって、 quotacheck は、実情にそぐわない時間実行して、また、非常に大きい割り当てデータファイルを作り出します。
January 25, 2007 FreeBSD