MPTUTIL(8) | FreeBSD System Manager's Manual | MPTUTIL(8) |
名称
mptutil — LSI Fusion-MPT コントローラを管理するためのユーティリティ書式
mptutil | version |
mptutil | [ -u unit] show adapter |
mptutil | [ -u unit] show config |
mptutil | [ -u unit] show drives |
mptutil | [ -u unit] show events |
mptutil | [ -u unit] show volumes |
mptutil | [ -u unit] fail drive |
mptutil | [ -u unit] online drive |
mptutil | [ -u unit] offline drive |
mptutil | [ -u unit] name volume name |
mptutil | [ -u unit] volume status volume |
mptutil | [ -u unit] volume cache volume enable|disable |
mptutil | [ -u unit] clear |
mptutil | [ -u unit] create type [ -q][ -v][ -s stripe_size] drive[ , drive[ ,...]] |
mptutil | [ -u unit] delete volume |
mptutil | [ -u unit] add drive [ volume] |
mptutil | [ -u unit] remove drive |
解説
LSI Fusion-MPT コントローラで様々なパラメータを表示するか、または変更するために mptutil ユーティリティを使用することができます。 mptutil の各呼び出しは、0 またはコマンドがあとに続いたよりグローバルなオプションから成ります。コマンドは、コマンドの後に追加のオプション、または、必要な引数をサポートします。現在、次の 1 つのグローバルなオプションがサポートされています:
- -u unit
- unit は、動作しているコントローラのユニットを指定します。ユニットが指定されないなら、ユニット 0 が、使用さます。
ボリュームは、2 つの形式で指定できます。最初に、ボリュームは、[ xx:] yy としてその位置によって識別されます、ここで xx は、バスの ID と yy は、ターゲット ID です。バス ID が省略されるなら、ボリュームは、バス 0 にあると仮定されます。 2 番目に、ボリュームは、 da0 のような対応する daX デバイスによって指定されます。
mpt(4) コントローラは、ドライブを 2 つのカテゴリに分割します。設定されたドライブは、メンバドライブとして、または、ホットスペアとして RAID ボリュームに属します。各設定されたドライブは、 show config と show drives の最初のカラムで表示される 0 または 1 のような、ユニークなデバイス ID に割り当てられます。メンバまたはホットスペアのいずれかとして RAID ボリュームと関連しないドライブは、スタンドアロンドライブです。スタンドアロンドライブは、SCSI ディスクデバイスとしてオペレーティングシステムに見えます。結果として、ドライブは、3 つの形式で指定されます。最初に、設定されたドライブは、デバイス ID によって識別されます。 2 番目に、任意のドライブは、 xx: yy としてその位置によって識別されます、ここで xx は、バスの ID と yy は、 show drives で表示される各トライブのためのターゲット ID です。ボリュームと異なって、ドライブ位置は、デバイス ID との混同を避けるために常にバス ID を必要とすることに注意してください。 3 番目に、ボリュームの一部でないスタンドアロンドライブは、 show drives で表示されるように、対応する daX デバイスによって識別されるます。
mptutil ユーティリティは、いくつかの異なったグループのコマンドをサポートしています。コマンドの最初のグループは、コントローラ、それが管理するボリューム、とそれが制御するドライブに関する情報を提供します。コマンドの 2 番目のグループは、コントローラにアタッチしている物理的なドライブを管理するために使用されます。コマンドの 3 番目のグループは、コントローラによって管理された論理的なボリュームを管理するために使用されます。コマンドの 4 番目のグループは、コントローラのためにドライブ設定を管理するために使用されます。
情報のコマンドは、次の通りです:
- version
- mptutil のバージョンを表示します。
- show adapter
- モデル番号のような RAID コントローラの情報を表示します。
- show config
- コントローラのためのボリュームとドライブ設定を表示します。各ボリュームは、ボリュームにわたる物理的なドライブと共にリストされます。任意のホットスペアドライブが設定されているなら、それらは、同様にリストされます。
- show drives
- コントローラにアタッチされているすべての物理的なドライブをリストします。
- show events
- コントローラのイベントログからすべてのエントリを表示します。ドキュメンテーションの不足のために、このコマンドは、現在それほど役に立ちません、単に各ログエントリを 16 進数でダンプします。
- show volumes
- コントローラによって管理されたすべての論理的なボリュームをリストします。
物理的なドライブ管理コマンドは、次の通りです:
- fail drive
- “failed requested” (要求されている失敗) として drive をマークします。この状態は、ファームウェアがドライブに失敗するとき、使用される“failed”状態と異なっていることに注意してください。 drive は、設定されたドライブでなければなりません。
- online drive
- オンラインドライブとして drive をマークします。 drive は、“offline”または“failed requested”状態のいずれかで設定されたドライブの一部でなければなりません。
- offline drive
- オフラインとして drive をマークします。 drive は、設定されたオンラインドライブでなければなりません。
論理的なボリューム管理コマンドは、次の通りです:
- name volume name
- volume の名前を name に設定します。
- volume cache volume enable|disable
- volume のメンバドライブのためのドライブ書き込みキャッシュを有効にするか、無効にします。
- volume status volume
- 実行中であるなら、再構築操作の現在の進行中を含む単一ボリュームに関する、より詳細な状態を表示します。
設定コマンドは、次の通りです:
- clear
- すべてのボリュームと予備を含む全体の設定を削除します。すべてのドライブは、スタンドアロンドライブとなります。
- create type [ -q][ -v][ -s stripe_size] drive[ , drive[ ,...]]
-
新しいボリュームを作成します。
type は、作成するボリュームのタイプを指定します。現在サポートしているタイプは、次の通りです:
- raid0
- 単一のドライブリストにリストされたドライブにわたる 1 つの RAID0 ボリュームを作成します。
- raid1
- 単一のドライブリストにリストされたドライブにわたる 1 つの RAID1 ボリュームを作成します。
- raid1e
- 単一のドライブリストにリストされたドライブにわたる 1 つの RAID1E ボリュームを作成します。
注: すべてのボリュームタイプがすべてのコントローラによってサポートされるわけではありません。
-q フラグが type の後に指定されるなら、ボリュームの“quick”初期化が行われます。ドライブが保存される必要がある任意の既存のデータを含まないとき、これは、役に立ちます。
-v フラグが type の後に指定されるなら、より冗長な出力が、有効にされます。現在、設置が構築されるとき、ドライブがボリュームに追加されるように、これは、単に通知を提供します。
-s stripe_size パラメータによって、配列のストライプのサイズを設定すつことができます。デフォルトで、64K のストライプのサイズが使用されます。与えられた type のための有効な値のリストは、 show adapter の出力にリストされます。
- delete volume
- ボリューム volume を削除します。メンバドライブは、スタンドアロンドライブとなります。
- add drive [ volume]
- ホットスペアとして drive をマークします。 drive は、ボリュームのメンバであってはなりません。 volume が指定されるなら、ホットスペアは、そのボリューム専用となります。そうでなければ、 drive は、このコントローラのためにすべてのボリュームを裏打ちするグローバルなホットスペアとして使用されます。 drive は、支援される予定のすべてのボリュームで最も小さいドライブと同じくらいのサイズでなければならないことに注意してください。
- remove drive
- サービスからホットスペア drive を取り除きます。それは、スタンドアロンドライブとなります。
使用例
オフラインとしてバス 0 ターゲット 4 のドライブをマークします:
mptutil offline 0:4
2 スタンドアロンのドライブ da1 と da2 から RAID1 アレイを作成します:
mptutil create raid1 da1,da2
グローバルなホットスペアとしてスタンドアロンドライブ da3 をマークします:
mptutil add da3
関連項目
mpt(4)歴史
mptutil ユーティリティは、 FreeBSD 8.0 ではじめて登場しました。バグ
予備のドライブの取り扱いは、信頼できないように思えます。 mpt(4) ファームウェアは、予備のドライブ“pools”を通して予備を管理します。 0 から 7 に番号付けられた 8 つのプールがあります。各予備のドライブのみを単一のプールに割り当てることができます。 0 以上の予備プールの任意の組合せによって各ボリュームを裏打ちすることができます。 mptutil ユーティリティは、予備を管理するために次のアルゴリズムを使用することを試みます。グローバルな予備は、常にプール 0 に割り当てられ、すべてのボリュームは、常にプール 0 によって裏打ちされます。専用の予備のために、 mptutil は、各ボリュームに残りの 7 つのプールの 1 つを割り当て、専用のドライブをそのプールに割り当てます。しかしながら、実際には、それは、ボックスがリブートされるまで、予備としてドライブを割り当てることが効果がないように思われます。また、ファームウェアは、上記のアルゴリズムの効果を元に戻すリブートの後に予備のプールの割り当ての番号を付け直します。グローバルな予備を割り当てるような単純な場合に、 (albeit requiring a reboot to take effect) (たとえ効果を得るためにリブートを必要としても) 正常に動作するように思えますが、より“exotic” (風変わりな) 設定は、確実に動作しないかもしれません。ドライブ設定コマンドは、コンソールのメッセージの過度の洪水の結果となります。
mptutil と mpt(4) によって使用される mpt バージョン 1 API は、上記の 2 テラバイトのボリュームをサポートしません。これは、API の制限です。 2 テラバイトより大きいボリュームで、このアダプタを使用しているなら、 JBOD モードのアダプタを使用します。 geom(8), zfs(8) または、この制限を対処するために別のソフトウェアボリュームマネージャを利用します。
August 16, 2009 | FreeBSD |