MOUNTD(8) | FreeBSD System Manager's Manual | MOUNTD(8) |
名称
mountd — リモートの NFS マウント要求に対するサービスを行うデーモン書式
mountd | [ -2delnorS][ -h bindip][ -p port][ exportsfile ...] |
解説
mountd ユーティリティは、他のクライアントマシンからの NFS マウント要求のためのサーバです。それは、 NFS サーバの仕様で示されているポート番号でサービス要求を待ちます。詳細は、RFC1094 Network File System Protocol Specification の Appendix A と NFS: Network File System Version 3 Protocol Specification の Appendix I を参照してください。次のオプションが利用可能です:
- -2
- このサーバからファイルシステムをマウントするクライアントに対し、管理者は、バージョン 2 NFS プロトコルのみの使用を強制できます。
- -d
- デバッグ情報を出力します。 mountd は、制御端末からデタッチしないで、デバッグメッセージを標準エラー (stderr) に印刷 (表示) します。
- -e
- NFSv4 サポートを含んでいる新しい NFS サーバは、現在デフォルトであるので、このオプションは、現在 no-op であり、推奨されないと考えられます。
- -h bindip
-
TCP と UDP 要求のためにバインドする特定の IP アドレスを指定します。このオプションは、複数回指定できます。
-h オプションが指定されないなら、
mountd は、
INADDR_ANY にバインドします。
-h で IP アドレスを指定するとき、
mountd は、
127.0.0.1
を、IPv6 が有効であるなら、::1
をリストに自動的に追加されることに注意してください。 - -l
- 成功した mountd 要求を記録します。
- -n
- 非 root からのマウント要求を許可します。このオプションは、クライアントが PC であるなど、それがどうしても必要な場合にのみ使うようにしてください。その場合、自動的に vfs.nfsrv.nfs_privport sysctl フラグがクリアされます。このフラグは、カーネルが NFS 要求を受け付けるのが、予約されたポートからのみか否かを制御します。
- -o
- このフラグによって、システムは、強制的に NFSv4 サポートがない、古い NFS サーバを実行します。
- -p port
- AF_INET と AF_INET6 のアドレスファミリ両方で、 mountd が指定されたポートに接続するように強制します。これは、典型的には、 mountd の接続するポートがファイアウォールルールセットで使われている既知の番号であることを確実にするために行なわれます。もし mountd がこのポートに接続できなかったら、適切なエラーがシステムログに記録され、デーモンは、終了します。
- -r
- 通常ファイルに対するマウント RPC 要求を許可します。これは、マウントプロトコルの仕様によると危険なようですが、いくつかのディスクレスワークステーションは、スワップファイルをマウントしようとしますし、それが通常ファイルであることを期待しています。通常ファイルは、 /etc/exports で指定できないので、スワップが置かれようとしているファイルシステム全体が、 -alldirs フラグとともに公開されていなければなりません。
- exportsfile
- exports ファイルの置き場所を指定します。 2 つ以上の exports ファイルを指定することができます。
- -S
- exports リストが再ロードされているときはいつでも、nfsd スレッドの実行をサスペンド/レジューム (suspend/resume) することを mountd に伝えます。これは、exports が再ロードされている間に NFS RPC を行うクライアントのための断続的なアクセスエラーを回避しますが、再ロードが進行中である間に、RPC 応答に遅延を導入します。 exports のロードが進行中である間に、 mountd がクラッシュするなら、 mountd は、このオプションが使用されるなら、再び実行している nfsd スレッドを取得するために再起動しなければなりません。
起動されると、 mountd は、 mount(2) システムコールによって、公開するホストアドレスとオプションをカーネル内にロードします。公開設定ファイルを変更した場合は、 mountd に対して回線切断シグナルを送って公開設定情報を再ロードする必要があります。 SIGHUP を送ったあと (例: kill -s HUP `cat /var/run/mountd.pid`)、exports ファイルにエラーがあるかどうか、 mountd の出力をチェックしてください。
動作中のカーネルは、 NFS を組み込んでいないものであると判明した場合、 mountd は、 kldload(2) を使って、 NFS を含むローダブルカーネルモジュールのロードを試みます。これが失敗するか、 NFS KLD が使用できない場合は、 mountd は、エラー終了します。
関連ファイル
- /etc/exports
- 公開設定ファイル (エクスポートファイル)
- /var/run/mountd.pid
- 現在実行中の mountd のプロセス ID
- /var/db/mountdtab
- 現在マウントされているリモートファイルシステムのリスト
歴史
mountd ユーティリティは、 4.4BSD ではじめて登場しました。October 14, 2012 | FreeBSD |