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FINGERD(8)
FINGERD(8) FreeBSD System Manager's Manual FINGERD(8)

名称

fingerd他のホストからの finger 要求に応えるサーバプログラム

書式

fingerd [ -d][ -k][ -s][ -l][ -p filename]

解説

fingerd ユーティリティは、ネットワークの各サイト上の finger(1) プログラムとのインタフェースを提供する、 RFC1196 で規定されるプロトコルを実現するデーモンプログラムです。このプログラムはシステムあるいは特定の人について人間的で親しみやすい状況報告をするものです。特別なフォーマットは規定されておらず、プロトコルは 1 行ずつ“コマンドライン”のような形式でやりとりされます。また -p フラグと組み合わせることにより、他のプロトコルの実装のために fingerd を使用可能です。

fingerd ユーティリティは、 TCP の 79 番ポートを見張っている inetd(8) から開始されます。接続されると、<CRLF>で区切られたコマンドライン 1 行を受け取ります。これは finger(1) に送られ、処理されます。 fingerd ユーティリティは、出力が終わるとすぐに接続を切ります。

もし、そのコマンドラインがヌルの (つまり<CRLF>だけが送られた) 場合、 finger(1) は“デフォルト”の出力を行ないます。デフォルトは、その時にシステムにログインしている全ての人のリストです。

もし、ユーザ名が指定されると (たとえば eric<CRLF>) 出力は、その人に関する詳細な情報だけとなります。これには、ログインしている/いないの情報も含まれます。コマンドラインの“names”は、“ログイン名”と“ユーザ名”のどちらでもかまいません。名前が曖昧な場合は、マッチするものすべてについて表示されます。

fingerd に渡す引数として、 /etc/inetd.conf の中で指定できるオプションは以下のとおりです:

-d
デバッグモードを有効にします。デバッグモードでは、 fingerd は、 stdin で任意のネットワーク関連の操作を試みません、そして、それを実行する前に、完全な finger コマンドラインを stderr に印刷します。
-k
ログイン情報を抑制します。詳細については、 finger(1)-k オプションの説明を参照してください。
-s
secure モードを有効にします。ユーザ名なしの問い合わせと、他のリモートホストへの問い合わせの転送は拒否されます。
-l
ログをとります。問い合わせをしたホストの名前を syslog(3) を通して LOG_NOTICE の優先度で報告します。
-p
ローカルの情報提供元としてデフォルト以外のプログラムを使います。 fingerd によって起動されるデフォルトのローカルプログラムは、 finger(1) です。カスタマイズされたローカルサーバを指定することにより、システム管理者はリモートサイトに提供する情報をさらにコントロールできます。 -p が指定されると、 fingerd は、環境変数 FINGERD_REMOTE_HOST をリクエストしているホスト名に設定します。

関連項目

finger(1), inetd(8)

歴史

fingerd ユーティリティは、 4.3BSD で登場しました。

バグ

サーバに TIP や、同じくらい見識の狭い TELNET-protocol ユーザプログラムで直接コネクトすると、サーバに意味の無いネゴシエーションオプションを送ることになり不正なコマンドライン解釈を行う可能性があります。 fingerd ユーティリティは、 IAC のものをフィルタリングして除くべきであり、おそらく受け取った全てのオプションコマンドを否定するよう (IAC 拒否) をするべきです。
April 1, 2010 FreeBSD