名称

dumpon — クラッシュダンプのためのデバイスを指定する

書式

dumpon

[ -v] special_file

dumpon

[ -v] off

dumpon

[ -v] -l

解説

dumpon ユーティリティは、カーネルがパニックの場合にクラッシュダンプを保存することができるデバイスを指定するために使用されます。

通常、 dumpon への呼び出しは、ブート時に設定ファイル /etc/rc.conf の“dumpdev”変数によって制御される、システムのマルチユーザ初期設定ファイル /etc/rc から起こります。

カーネルのクラッシュダンプのデフォルトのタイプは、ミニ (mini) クラッシュダンプです。ミニクラッシュダンプは、カーネルによって使用されているメモリページだけを保持しています。また、完全なメモリダンプは、 debug.minidump sysctl(8) 変数を 0 に設定することによって有効にすることができます。

完全なメモリダンプを使用しているシステムについて、指定されたダンプデバイスのサイズは、少なくとも物理的なメモリのサイズでなければなりません。たとえ、追加の 64 kB のヘッダがダンプに追加されても、プラットフォームのための BIOS は、通常、いくつかのメモリを裏に保持するので、マシンで利用可能な ROM の実際の量より大きなダンプデバイスの大きさにすることは、通常必要ではありません。また、完全なメモリダンプを使用するとき、 dumpon ユーティリティは、 hw.physmem sysctl(8) 変数によって報告されるような物理的なメモリの合計量より小さいダンプデバイスを有効にすることを拒絶します。

-l フラグによって、 dumpon は、デバイスが設定されないなら、現在のダンプデバイスまたは _PATH_DEVNULL ("/dev/null") を印刷 (表示) します。

-v フラグによって、 dumpon は、その活動に関して冗長にされます。

実装に関する注

カーネルが与えられたあらゆるファイルシステムの状態の内部表現を信頼することができない状況で、 panic(9) 状態が、発生するかもしれないので、ファイルシステムを含んでいるデバイスでは なく システムのスワップデバイスの 1 つが、ダンプデバイスとして使用されるべきです。

dumpon ユーティリティは、 special_file をオープンし、カーネルのクラッシュダンプを保存するために、それで、 DIOCSKERNELDUMP ioctl(2) 要求を行うことによって動作します。 special_file がテキスト文字列“ off”であるなら、 dumpon は、 /dev/null で DIOCSKERNELDUMP ioctl(2) を実行し、そのために、クラッシュダンプを保存しないように、カーネルに指示します。

関連ファイル

/dev/{ad,da}?s?b

標準のスワップ領域

/etc/rc.conf

ブート時のシステム設定

関連項目

fstab(5), rc.conf(5), config(8), init(8), rc(8), savecore(8), swapon(8), panic(9)

歴史

dumpon ユーティリティは、 FreeBSD 2.1 で登場しました。

バグ

ファイルシステムレイヤ (層) は、クラッシュダンプが取られる時までに既に動いていないので、クラッシュダンプを直接ファイルに送ることは不可能です。