ENVIRON(7) | FreeBSD Miscellaneous Information Manual | ENVIRON(7) |
名称
environ — ユーザ環境書式
extern char **environ;解説
環境 と呼ばれる文字列の配列は、プロセス開始時に execve(2) を呼び出すことによって利用可能になります。習慣によって、これらの文字列は“ name=value”という形を取ります。以下の名前は多くのコマンドによって利用されます:- BLOCKSIZE
- いくつかのコマンド、中でも注目すべき、 df(1), du(1) と ls(1) で使用されるブロック単位のサイズ。この変数は、 getbsize(3) 関数によって処理されます。
- COLUMNS
- ユーザの好みの端末幅を、カラム位置単位で指定します。 ls(1) や who(1) といったユーティリティが、これを使用し、出力を指定されたカラム数に収めます。設定されていないもしくは空の場合、ユーティリティは ioctl(2) 呼び出しを使用し、端末ドライバに幅を問い合わせます。
- EDITOR
- デフォルトのエディタの名前。
- EXINIT
- ex(1), vi(1) が参照する、スタートアップ時のコマンドリスト。
- HOME
- login(1) によって、パスワードファイル passwd(5) を元にセットされるユーザのログインディレクトリ。
- LANG
- LC_* 変数が設定されていない場合、 setlocale(3) を使用する全てのプログラムを、この変数に指定されたロケールを使うように設定します。
- LC_ALL
- LC_COLLATE, LC_CTYPE, LC_MESSAGES, LC_MONETARY, LC_NUMERIC, LC_TIME, LANG に優先する値です。
- LC_COLLATE
- 文字列の順序に使用するロケールです。
- LC_CTYPE
- 文字のクラス分け (レター、空白、数値等) と、バイトシーケンスをマルチバイト文字として解釈することに使用するロケールです。
- LC_MESSAGES
- 診断メッセージに使用するロケールです。
- LC_MONETARY
- 通貨の入力と書式設定の出力に使用するロケールです。
- LC_NUMERIC
- 数値の入力と書式設定の出力に使用するロケールです。
- LC_TIME
- 日付の入力と書式設定の出力に使用するロケールです。
- ユーザのメールボックスの場所です。 mail(1) や sh(1)、その他多くのメールクライアントが、デフォルトの /var/mail の代わりに用います。
- NLSPATH
- LC_MESSAGES が参照するメッセージカタログを探す、ディレクトリのリスト。 catopen(3) を参照してください。
- PAGER
- デフォルトのページャプログラム。 mail(1), man(1), ftp(1) などが、使用中のディスプレイよりも長い情報を表示するときに、この変数で指定されたプログラムを使用します。
- PATH
- コロンで区切られたディレクトリの列です。 csh(1), sh(1), system(3), execvp(3) などが、実行ファイルを探すときに検索します。 PATH の初期値は、 login(1) によって、``/usr/bin:/bin'' にセットされます。
- PRINTER
- lpr(1), lpq(1), lprm(1) によって用いられるデフォルトのプリンタの名前。
- PWD
- カレントディレクトリのパス名。
- SHELL
- ユーザのログインシェルのフルパス名。
- TERM
- 出力を準備する必要のある端末の種類。この情報は nroff(1) や plot(1) などの、端末の特殊な機能を駆使するコマンドによって用いられます。端末タイプのリストは、 /usr/share/misc/termcap ( termcap(5)) を参照してください。
- TERMCAP
- TERM で指定した端末の機能を記述する文字列、あるいは、文字列が `/' で始まる場合、termcap ファイルの名前。下記の TERMPATH, termcap(5) を参照してください。
- TERMPATH
- コロンあるいはスペースで区切られた、termcap のパス名の列で、端末の機能記述を知るために、列挙された順番で検索されます。 TERMPATH を指定していない場合は、 TERMPATH を“ $HOME/.termcap:/etc/termcap”に指定している時と同じ結果になります。 TERMCAP がフルパス名を含んでいる場合は、 TERMPATH は、無視されます。
- TMPDIR
- テンポラリファイルを置くための場所。ほとんどのアプリケーションは“/tmp”か“/var/tmp”を用います。この変数を指定すれば、他のディレクトリを使うようになるでしょう。
- TZ
- 日付を表示する時に使われるタイムゾーン。通常のフォーマットは、“ /usr/share/zoneinfo”からの相対パス名です。例えば、コマンド“env TZ=America/Los_Angeles date”は、カリフォルニアの現在時刻を表示します。より詳しい情報は、 tzset(3) を参照してください。
- USER
- ユーザのログイン名。
これ以外の名前も、 sh(1) においては export コマンドと name=value 引数によって、 csh(1) を使用している時には setenv コマンドによって環境に付け加えることができます。 .profile ファイルでしばしばエクスポートされる、 MAIL, PS1, PS2, IFS などのいくつかの sh(1) の変数を変更するのは、自分が何をしているのか十分に理解していない場合には賢明ではありません。
現在の環境変数は、 sh(1) の env(1), set(1) または printenv(1) で、または csh(1) の env(1), printenv(1) または printenv 組み込みコマンドで印刷 (表示) できます。
関連項目
cd(1), csh(1), env(1), ex(1), login(1), printenv(1), sh(1), execve(2), execle(3), getenv(3), getbsize(3), setenv(3), setlocale(3), system(3), termcap(3), termcap(5)歴史
environ マニュアルページは、 4.2BSD で登場しました。April 12, 2003 | FreeBSD |