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SPLASH(4)
SPLASH(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual SPLASH(4)

名称

splashスプラッシュ画面 (splash screen) / スクリーンセーバのインタフェース

書式

device splash

解説

splash 疑似デバイスドライバは、カーネルにスプラッシュ画面とスクリーンセーバのサポートを加えます。このドライバは、スプラッシュビットマップイメージがロードされるかスクリーンセーバが使用される場合に必要とされます。 (訳注: splash screen は、ロゴ、書作者クレジット、コピーライトを含んだ最初の画面。)

スプラッシュ画面 (Splash screen)

システムが起動しようとしているときに、利用者は、画面にウェルカム (歓迎) バナーとして任意のビットマップイメージファイルをロードして表示することができます。このイメージは、カーネル初期化プロセスの間に、ログインプロンプトが画面に現れるか、スクリーンセーバがロードされて初期化されるまで、画面に残ります。また、任意のキーも打ったなら、このイメージは、見えなくなりますが、カーネルがまだデバイスをプローブ (検出) しているなら、すぐには働かないかもしれません。

カーネルをロードするとき、利用者が -c-v のブートオプションを指定すると、スプラッシュイメージは、現れません。しかしながら、それは、まだロードされていて、後でスクリーンセーバとして使用することができます: 下記を参照してください。

ビットマップを表示するために、ビットマップファイル自体と適合するスプラッシュイメージ復号 (デコーダ) モジュールは、ブートローダによってロードされなければなりません。現在、次の復号 (デコーダ) モジュールが利用可能です:

splash_bmp.ko
W*ndows BMP ファイル復号器 (デコーダ) です。 BMP ファイル形式がさまざまな色の深みのイメージを許容していますが、この復号器 (デコーダ) は、現在、256 色のビットマップしか扱いません。他の色の深みのビットマップは、表示されません。
splash_pcx.ko
ZSoft PCX 復号器 (デコーダ) です。この復号器 (デコーダ) は、現在、バージョン 5 8-bpp 単一プレイン (single-plane) イメージのみをサポートします。
splash_txt.ko
TheDraw バイナリ ASCII を描画するファイルデコーダ。 TheDraw 中のバイナリ保存フォーマットによって生成されるような、テキストモードの 80x25 ASCII 描画を表示します。このフォーマットは、80x25 ディスプレイを表わす 2 バイトのペアのシーケンスから成ります、ここで、最初のバイトは、描画するための ASCII 文字で、 2 番目のバイトは、文字を描画するときに使用する色/属性を示します。

使用例 セクションでは、スプラッシュス画面を設定する方法を説明しています。

標準の VGA ビデオモードが使用されるなら、ビットマップのサイズは、320x200 以下でなければなりません。静的に VESA モジュールをリンクするか、または VESA モジュール ( vga(4) を参照) をローディングすることによって、カーネルで VESA モードサポートを有効にするなら、利用者は、VESA BIOS とビデオカード上のビデオメモリの量に依存して、 1024x768 の解像度までビットマップをロードすることができます。

スクリーンセーバ

スクリーンセーバは、システムが活動していないと考えられるときに始動されます: すなわち、ユーザが指定された期間に、キーをタイプしない、またはマウスを動かしていないときです。スクリーンセーバは、オプションのモジュールであるので、明示的にそれをメモリにロードしなければなりません。現在、次のスクリーンセーバモジュールが利用可能です:

blank_saver.ko
このスクリーンセーバは、単に画面を見えなくします。
beastie_saver.ko
グラフィックのアニメーションで動く BSD デーモン。
daemon_saver.ko
アニメーションで動く BSD デーモンのスクリーンセーバ。
dragon_saver.ko
ランダムなドラゴンカーブ (曲線) を描きます。
fade_saver.ko
画面は、徐々に消えうせます。
fire_saver.ko
負荷が増加するのに従ってより高くなる炎。
green_saver.ko
スクリーンは、 blank_saver.ko と同様の空白にされます。また、モニタとビデオカードの BIOS がそれをサポートするなら、スクリーンは、電源がオフにされます。
logo_saver.ko
グラフィックのアニメーションで動く FreeBSD ロゴ。
rain_saver.ko
にわか雨を画面に描画します。
snake_saver.ko
文字列の蛇を描画します。
star_saver.ko
星をきらめかせます。
warp_saver.ko
星が流れているように通り過ぎます。

スクリーンセーバモジュールは、 kldload(8) を使用してロードすることができます:

kldload logo_saver

次のようにタイムアウト値を秒で指定することができます:

vidcontrol -t N

もう一つの方法は、スクリーンセーバが自動的にロードされて、システムが始動するときタイムアウト値が設定されるように、利用者の選択したスクリーンセーバを /etc/rc.conf 中の saver 変数に、タイムアウト値を blanktime 変数に設定することができます。

スクリーンセーバは、 saver キーを打つことによって直ちに始動させることができます: デフォルトは、AT 拡張キーボードでは、 Shift-Pause で AT 84 キーボードでは、 Shift-Ctrl-NumLock/Pause です。利用者は、 keymap ( kbdcontrol(1), keymap(5) 参照) の変更と、 saver 機能を利用者の好みのキーに割り当てることによって saver キーを変更することができます。

画面がテキストモードでないなら、スクリーンセーバは、起動しません。

スクリーンセーバとしてのスプラッシュ画面

利用者がスプラッシュイメージをロードするがスクリーンセーバは、ロードしないなら、利用者は、スクリーンセーバとしてスプラッシュモジュールを使用し続けることができます。画面を見えなくする間隔は、上記の スクリーンセーバ セクションで説明されるように指定することができます。

関連ファイル

/boot/defaults/loader.conf
ブートローダの設定のデフォルト
/etc/rc.conf
システムの設定情報
/boot/kernel/splash_*.ko
スプラッシュイメージ復号モジュール
/boot/kernel/*_saver.ko
スクリーンセーバモジュール
/boot/kernel/vesa.ko
VESA サポートモジュール

使用例

スプラッシュ画面かスクリーンセーバをロードするためには、カーネル設定ファイルで次の行がなければなりません。

device splash

次に、 /boot/loader.conf ( loader.conf(5) を参照) を編集して、次の行を含めます:

splash_bmp_load="YES" 
bitmap_load="YES" 
bitmap_name="/boot/chuck.bmp"

上記の例では、ファイル /boot/chuck.bmp がロードされます。次に例では、VESA モジュールは、標準の VGA モードで表示できないビットマップファイルが VESA ビデオモードの 1 つを使用して示すことができるようにロードされます。

splash_pcx_load="YES" 
vesa_load="YES" 
bitmap_load="YES" 
bitmap_name="/boot/chuck.pcx"

VESA サポートがカーネルに静的にリンクされているなら、 VESA モジュールをロードする必要はありません。上記の最初の例のように、ただビットマップファイルとスプラッシュ復号モジュールをロードしてください。

バイナリ ASCII 描画をロードし、ブートの間に、これを表示するためには、利用者の /boot/loader.conf に次を含めます:

splash_txt_load="YES" 
bitmap_load="YES" 
bitmap_name="/boot/splash.bin"

歴史

splash ドライバは、 FreeBSD 3.1 ではじめて登場しました。

作者

splash ドライバとこのマニュアルページは、 Kazutaka Yokota <yokota@FreeBSD.org>によって書かれました。 splash_bmp モジュールは、 Michael Smith <msmith@FreeBSD.org>と Kazutaka Yokota によって書かれました。 splash_pcx モジュールは、 splash_bmp コードに基づき Dag-Erling Smørgrav <des@FreeBSD.org>によって書かれました。 splash_txt モジュールは、 daemon_saver コードからいくつかの付加的なインスピレーションと共に splash_bmp コードに基づいて Antony Mawer <antony@mawer.org>によって書かれました。

警告

スプラッシュス画面とスクリーンセーバの両方は、 syscons(4) だけで動作します。

バグ

別のスクリーンセーバが既にロードされている間に利用者がスクリーンセーバをロードすると、最初のスクリーンセーバは、自動的にアンロードされないで、メモリに残り、カーネルのメモリ空間を浪費します。
November 29, 2010 FreeBSD