NGE(4) | FreeBSD Kernel Interfaces Manual | NGE(4) |
名称
nge — National Semiconductor PCI ギガビットイーサネットアダプタドライバ書式
このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:
device miibus
device nge
device nge
もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:
if_nge_load="YES"
解説
nge ドライバは、National Semiconductor DP83820 と DP83821 ギガビットイーサネットコントローラチップに基づく様々な NIC のサポートを行ないます。DP83820 は、TBI (ten bit interface (10 ビットインタフェース)) と GMII トランシーバをサポートします。それは、銅か 1000baseX ファイバアプリケーションのどちらかでそれを使用することができることを意味します。 DP83820 は、 TCP/IP チェックサムオフロードと 2048 ビットのマルチキャストハッシュフィルタと最大 4 つのパターンマッチバッファと同様に VLAN タグ付け/挿入をサポートします。
また、ほとんどのカードは、全二重か半二重で 10Mbps、100Mbps、1000Mbps モードの自動ネゴシエーションをサポートする DP83861 10/100/1000 銅ギガビットトランシーバチップを使用します。
DP83820 と DP83821 は、インタフェース MTU 設定によって設定できるジャンボフレームもサポートします。ジャンボフレームを受信し送信するためのアダプタを設定する ifconfig(8) ユーティリティで 1500 バイトより大きい MTU を選択します。ジャンボフレームの使用によって、ファイル転送やデータストリーミングなどの特定のタスクのための性能を大いに向上させることができます。
nge ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:
- autoselect
- メディアタイプとオプションの自動選択を有効にします。ユーザは、 rc.conf(5) にメディアオプションを加えることによって、手動で自動選択モードを無効にできます。
- 10baseT/UTP
- 10Mbps オペレーションを設定します。 ifconfig(8) の mediaopt オプションも 全二重 または 半二重 モードのいずれかを選択するために使用できます。
- 100baseTX
- 100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設定します。 ifconfig(8) の mediaopt オプションも 全二重 または 半二重 モードのいずれかを選択するために使用できます。
- 1000baseTX
- ツイストペア上の 1000baseTX オペレーションを設定します。 全二重 または 半二重 モードがサポートされます。
- 1000baseSX
- 1000Mbps (ギガビットイーサネット) オペレーションを設定します。 全二重 または 半二重 モードの両方かサポートされます。
nge ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:
- full-duplex
- 全二重オペレーションを強制的に設定します。
- half-duplex
- 半二重オペレーションを強制的に設定します。
このデバイスの設定についてのより詳しい情報については、 ifconfig(8) を参照してください。
ハードウェア
nge ドライバは、National Semiconductor DP83820 と DP83821 ベースのギガビットイーサネットアダプタをサポートします:
- Addtron AEG320T
- Ark PC SOHO-GA2500T (32-bit PCI) と SOHO-GA2000T (64-bit PCI)
- Asante FriendlyNet GigaNIX 1000TA と 1000TPC
- D-Link DGE-500T
- Linksys EG1032, revision 1
- Netgear GA621
- Netgear GA622T
- SMC EZ Card 1000 (SMC9462TX)
- Surecom Technology EP-320G-TX
- Trendware TEG-PCITX (32-bit PCI) と TEG-PCITX2 (64-bit PCI)
SYSCTL 変数
次の変数は、 sysctl(8) 変数と loader(8) 調整変数の両方で利用可能です:- dev.nge.%d.int_holdoff
- 100 マイクロ秒 (us) 単位の遅延割り込み処理の最大の時間。許容範囲は、0 から 255 で、デフォルトは、1 (100us) です。値 0 は、割り込み減速 (moderation) を完全に無効にします。インタフェースは、変更の効果を得る前、落して、再び上げなければなりません。
診断
- nge%d: couldn't map memory
- 致命的な初期化エラーが発生しました。
- nge%d: couldn't map ports
- 致命的な初期化エラーが発生しました。
- nge%d: couldn't map interrupt
- 致命的な初期化エラーが発生しました。
- nge%d: no memory for softc struct!
- ドライバは、初期化の間、デバイス毎のインスタンス情報のためのメモリの割り付けに失敗しました。
- nge%d: failed to enable memory mapping!
- ドライバは、PCI 共有メモリマッピングの初期化に失敗しました。カードがバスマスタスロットにないなら、これは起こるかもしれません。
- nge%d: no memory for jumbo buffers!
- ドライバは、初期化の間、ジャンボフレームのためのメモリの割り付けに失敗しました。
- nge%d: watchdog timeout
- デバイスは、ネットワークに応答することを停止しているか、またはネットワーク接続 (ケーブル) に問題があります。
関連項目
altq(4), arp(4), miibus(4), netintro(4), ng_ether(4), polling(4), vlan(4), ifconfig(8) National Semiconductor DP83820 datasheet, http://www.national.com. National Semiconductor DP83861 datasheet, http://www.national.com.歴史
nge デバイスドライバは、 FreeBSD 4.4 ではじめて登場しました。作者
nge ドライバは、 <wpaul@bsdi.com>によって書かれました。November 23, 2010 | FreeBSD |