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名称
tl — Texas Instruments ThunderLAN イーサネットデバイスドライバ書式
このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:
device miibus
device tl
device tl
もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:
if_tl_load="YES"
解説
tl ドライバは、Texas Instruments ThunderLAN イーサネットコントローラチップに基づいた PCI イーサネットアダプタのサポートを行ないます。ThunderLAN コントローラは、32 個までの物理的なインタフェースデバイス (PHY) をサポートする標準の MII インタフェースを持っています。さらに、それは、いくつかの 10Mbps のみのハードウェア設定で使用できる、 MII アドレス 31 のハードワイヤードの内蔵型の 10baseT PHY を持っています。 100Mbps 設定では、National Semiconductor DP83840A または他の MII 規格の PHY が ThunderLAN の MII バスに取り付けることができます。 DP83840A または同等物が利用可能である場合、ThunderLAN チップは、半二重または全二重のモードのいずれかで、100Mbps または 10Mbps のいずれかで動作できます。 ThunderLAN の内蔵型 PHY と DP83840A は、さらに自動ネゴシエーションをサポートします。
tl ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:
- autoselect
- メディアタイプとオプションの自動選択を有効にします。このオプションが自動ネゴシエーションをサポートする PHY でのみ利用可能であることに注意してください。さらに、PHY は、次のメディアオプションを使用して、明示的に無効になったモードを通知しません。
- 10baseT/UTP
- 10Mbps オペレーションを設定します。
- 100baseTX
- 100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設定します。
- 10base5/AUI
- AUI/BNC インタフェース (組み込み PHY でのみ有用) を有効にします。
tl ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:
- full-duplex
- 全二重オペレーションを強制的に設定します。
- half-duplex
- 半二重オペレーションを強制的に設定します。
- hw-loopback
- ハードウェアループバックモードを有効にします。
PHY でサポートされている場合のみ 100baseTX メディアタイプが利用可能であることに注意してください。このデバイスの設定についてのより詳しい情報については、 ifconfig(8). を参照してください。
ハードウェア
tl ドライバは、多くの Compaq PCI イーサネットアダプタを含む Texas Instruments ThunderLAN ベースのイーサネットとファーストイーサネットアダプタをサポートしますまた、次もサポートされます:
- Olicom OC-2135/2138 10/100 TX UTP adapter
- Olicom OC-2325/OC-2326 10/100 TX UTP adapter
- Racore 8148 10baseT/100baseTX/100baseFX adapter
- Racore 8165 10/100baseTX adapter
tl ドライバは、次を含んで様々な Compaq Prosignia サーバと Compaq Deskpro デスクトップマシンの組み込みイーサネットアダプタをサポートします:
- Compaq Netelligent 10
- Compaq Netelligent 10 T PCI UTP/Coax
- Compaq Netelligent 10/100
- Compaq Netelligent 10/100 Dual-Port
- Compaq Netelligent 10/100 Proliant
- Compaq Netelligent 10/100 TX Embedded UTP
- Compaq Netelligent 10/100 TX UTP
- Compaq NetFlex 3P
- Compaq NetFlex 3P Integrated
- Compaq NetFlex 3P w/BNC
診断
- tl%d: couldn't map memory
- 致命的な初期化エラーが生じました。
- tl%d: couldn't map interrupt
- 致命的な初期化エラーが生じました。
- tl%d: device timeout
- デバイスは、ネットワークに応答することを停止したか、あるいは、ネットワーク接続 (ケーブル) に関して問題があります。
- tl%d: no memory for rx list
- ドライバは、受信リングのための mbuf の割り付けに失敗しました。
- tl%d: no memory for tx list
- パッドバッファを割り付けるか、クラスタへ mbuf チェーンを折りたたむ場合、ドライバは、送信リングのための mbuf の割り付けに失敗しました。
歴史
tl デバイスドライバは、 FreeBSD 2.2 ではじめて登場しました。作者
tl ドライバは、 <wpaul@ctr.columbia.edu>によって書かれました。July 16, 2005 | FreeBSD |