EN JA
TL(4)
TL(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual TL(4)

名称

tlTexas Instruments ThunderLAN イーサネットデバイスドライバ

書式

このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

device miibus
device tl

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

if_tl_load="YES"

解説

tl ドライバは、Texas Instruments ThunderLAN イーサネットコントローラチップに基づいた PCI イーサネットアダプタのサポートを行ないます。

ThunderLAN コントローラは、32 個までの物理的なインタフェースデバイス (PHY) をサポートする標準の MII インタフェースを持っています。さらに、それは、いくつかの 10Mbps のみのハードウェア設定で使用できる、 MII アドレス 31 のハードワイヤードの内蔵型の 10baseT PHY を持っています。 100Mbps 設定では、National Semiconductor DP83840A または他の MII 規格の PHY が ThunderLAN の MII バスに取り付けることができます。 DP83840A または同等物が利用可能である場合、ThunderLAN チップは、半二重または全二重のモードのいずれかで、100Mbps または 10Mbps のいずれかで動作できます。 ThunderLAN の内蔵型 PHY と DP83840A は、さらに自動ネゴシエーションをサポートします。

tl ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:

autoselect
メディアタイプとオプションの自動選択を有効にします。このオプションが自動ネゴシエーションをサポートする PHY でのみ利用可能であることに注意してください。さらに、PHY は、次のメディアオプションを使用して、明示的に無効になったモードを通知しません。
10baseT/UTP
10Mbps オペレーションを設定します。
100baseTX
100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設定します。
10base5/AUI
AUI/BNC インタフェース (組み込み PHY でのみ有用) を有効にします。

tl ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:

full-duplex
全二重オペレーションを強制的に設定します。
half-duplex
半二重オペレーションを強制的に設定します。
hw-loopback
ハードウェアループバックモードを有効にします。

PHY でサポートされている場合のみ 100baseTX メディアタイプが利用可能であることに注意してください。このデバイスの設定についてのより詳しい情報については、 ifconfig(8). を参照してください。

ハードウェア

tl ドライバは、多くの Compaq PCI イーサネットアダプタを含む Texas Instruments ThunderLAN ベースのイーサネットとファーストイーサネットアダプタをサポートしますまた、次もサポートされます:

  • Olicom OC-2135/2138 10/100 TX UTP adapter
  • Olicom OC-2325/OC-2326 10/100 TX UTP adapter
  • Racore 8148 10baseT/100baseTX/100baseFX adapter
  • Racore 8165 10/100baseTX adapter

tl ドライバは、次を含んで様々な Compaq Prosignia サーバと Compaq Deskpro デスクトップマシンの組み込みイーサネットアダプタをサポートします:

  • Compaq Netelligent 10
  • Compaq Netelligent 10 T PCI UTP/Coax
  • Compaq Netelligent 10/100
  • Compaq Netelligent 10/100 Dual-Port
  • Compaq Netelligent 10/100 Proliant
  • Compaq Netelligent 10/100 TX Embedded UTP
  • Compaq Netelligent 10/100 TX UTP
  • Compaq NetFlex 3P
  • Compaq NetFlex 3P Integrated
  • Compaq NetFlex 3P w/BNC

診断

tl%d: couldn't map memory
致命的な初期化エラーが生じました。
tl%d: couldn't map interrupt
致命的な初期化エラーが生じました。
tl%d: device timeout
デバイスは、ネットワークに応答することを停止したか、あるいは、ネットワーク接続 (ケーブル) に関して問題があります。
tl%d: no memory for rx list
ドライバは、受信リングのための mbuf の割り付けに失敗しました。
tl%d: no memory for tx list
パッドバッファを割り付けるか、クラスタへ mbuf チェーンを折りたたむ場合、ドライバは、送信リングのための mbuf の割り付けに失敗しました。

歴史

tl デバイスドライバは、 FreeBSD 2.2 ではじめて登場しました。

作者

tl ドライバは、 Bill Paul <wpaul@ctr.columbia.edu>によって書かれました。
July 16, 2005 FreeBSD