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STE(4)
STE(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual STE(4)

名称

steSundance Technologies ST201 ファーストイーサネットデバイスドライバ

書式

このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

device miibus
device ste

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

if_ste_load="YES"

解説

ste ドライバは、PCI イーサネットアダプタと Sundance Technologies ST201 PCI ファーストイーサネットコントローラチップに基づく組み込みコントローラのサポートを行ないます。これは、D-Link DFE-550TX と DFE-530TXS の両方を含んでいます。

Sundance ST201 は、バスマスタ DMA を使用して、3Com Etherlink XL workalike になるように設計されます。それは、同じ DMA 記述子構造体を使用して、作動中は、たいへん良く似ています。しかしながら、レジスタレイアウトは、異なっています。 ST201 は、64 ビットのマルチキャストハッシュフィルタとステーションアドレスのための単一の完全なフィルタエントリがあります。 MII トランシーバを使用して全二重か半二重のいずれかで、10Mbps と 100Mbps の速度の両方をサポートします。

ste ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:

autoselect
メディアタイプとオプションの自動選択を有効にします。ユーザは、 /etc/rc.conf にメディアオプションを加えることによって、手動で自動選択モードを無効にできます。
10baseT/UTP
10Mbps オペレーションを設定します。 mediaopt オプションも 全二重 または 半二重 モードのいずれかを選択するために使用できます。
100baseTX
100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設定します。 mediaopt オプションも 全二重 または 半二重 モードのいずれかを選択するために使用できます。

ste ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:

full-duplex
全二重オペレーションを強制的に設定します。
half-duplex
半二重オペレーションを強制的に設定します。

このデバイスの設定についてのより詳しい情報については、 ifconfig(8) を参照してください。

ハードウェア

ste ドライバは、次を含む Sundance Technologies ST201 に基づくファーストイーサネットアダプタと組み込みコントローラのサポートします:

  • D-Link DFE-530TXS
  • D-Link DFE-550TX
  • D-Link DFE-580TX

SYSCTL 変数

次の変数は、 sysctl(8) 変数と loader(8) 調整変数の両方で利用可能です:
dev.ste.%d.int_rx_mod
RX 割り込みを遅延する最大の時間。有効な範囲は、1us の単位で 0 から 209712 です、デフォルトは、150 (150us) です。値 0 は、事実上、RX 割り込み緩和 (moderation) を無効にします。タイマの分解能は、約 3.2us であるので、3.2us より細かな調整は、できません。インタフェースは、変更の効果を得る前に落して、再び上げる必要はありません。

診断

ste%d: couldn't map ports/memory
致命的な初期化エラーが生じました。
ste%d: couldn't map interrupt
致命的な初期化エラーが生じました。
ste%d: watchdog timeout
デバイスがネットワークに応答を止めたか、またはネットワーク接続 (ケーブル) に関する問題があります。
ste%d: no memory for rx list
ドライバは、受信リングのための mbuf の割り付けに失敗しました。
ste%d: no memory for tx list
パッドバッファを割り付けるか、クラスタへ mbuf チェーンを折りたたむ場合、ドライバは、送信リングのための mbuf の割り付けに失敗しました。
ste%d: chip is in D3 power state -- setting to D0
このメッセージは、パワーマネージメントをサポートするアダプタだけにあてはまります。いくつかのオペレーティングシステムは、シャットダウンするとき、コントローラを低消費電力モードにし、いくつかの PCI BIOS は、それを設定する前に、この状態でチップを明らかにすることに失敗します。コントローラは、D3 状態で PCI 設定のすべてを失うので、BIOS が時間内にそれをフルパワーモードに戻せない場合、正しくそれを設定することができません。ドライバは、この状態を検出して、D0 (フルパワー) 状態にアダプタを戻しますが、これは、ドライバを完全な操作状態に復帰するためには、十分ではありません。利用者がブート時にこのメッセージを見つけ、ドライバがネットワークインタフェースとしてデバイスのアタッチに失敗した場合、利用者は、デバイスを適切に設定させるためにウォームブートを実行しなければなりません。

この状態は、別のオペレーティングシステムからウォームブートするときのみ生じることに注意してください。 FreeBSD をブートする前に利用者のシステムをパワーダウンする場合、カードは、正しく設定されるはずです。

歴史

ste デバイスドライバは、 FreeBSD 3.0 ではじめて登場しました。

作者

ste ドライバは、 Bill Paul <wpaul@ee.columbia.edu>によって書かれました。
December 24, 2009 FreeBSD