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GEOM_FOX(4)
GEOM_FOX(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual GEOM_FOX(4)

名称

geom_foxGEOM ベースの基本的なディスクマルチパス機能

書式

このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

options GEOM_FOX

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

geom_fox_load="YES"

解説

geom_fox フレームワークの目的は、直接アクセスデバイスにアクセスするために基本的なマルチパスのサポートを提供することです。上記の基本的な文は、次のように読み込まれるべきです: geom_fox は、利用可能なパスなどでロードバランスではなく、パスフェイルオーバの機能のみを提供します。 SCSI や FibreChannel ディスクのような適切なハードウェアを使用して、同じ物理的なディスクドライブをアクセスする複数の (通常 2) ホストバスアダプタをもつことは可能です。

マルチパスドライバなしで、 FreeBSD カーネルは、同じ基本的な物理デバイスのための複数の /dev エントリの作成をもたらして、ディスクを複数回調べるでしょう。 GEOM ラベル領域で下記呼舞えたユニークなラベルによって、 geom_fox は、複数のパスを検出します。この情報を使用して、ユニークな da#.fox デバイスを作成します。

geom_fox デバイスは、ディスクにアクセスするために FreeBSD カーネルによって後で使用されます。複数の物理的なアクセスパスは、パス失敗の場合にさえ FreeBSD カーネルが、データにアクセスし続けることができることを確実にします。

geom_fox ドライバは、いったん fox デバイスが書き込むためにオープンされると、基本的なデバイスへの書き込み操作はできません。

使用例

  • geom_fox は、適切に動作するために次のディスクでラベルを必要とします:

    "0123456789abcdef0123456789abcdef" 
    "GEOM::FOX       <--unique--id-->"

    ユニークな ID のために 16 バイトが利用可能です。“ GEOM::FOX”は、 geom_fox デバイスをマークするマジックです。

    実際のラベルは、次によって達成されます。

    echo "GEOM::FOX       someid" | dd of=/dev/da2 conv=sync

    FibreChannel デバイスに関して、世界中でユニークとなるように FibreChannel 標準によって保証されるように Node World Wide Name (Node WWN) を使用するために提案されます。与えられたデバイスの各ポートとして推薦されなかった Port WWN の使用には、異なった WWN があり、その結果、混乱させます。

    Node WWN は、例えば、次のように冗長なブートから取得することができます。

    isp1: Target 1 (Loop 0x1) Port ID 0xe8 (role Target) Arrived 
     Port WWN 0x21000004cfc8aca2 
     Node WWN 0x20000004cfc8aca2

    次に、この Node WWN は、そのように使用されるでしょう:

    echo "GEOM::FOX       20000004cfc8aca2" | dd of=/dev/da2 conv=sync

    非 FibreChannel デバイスのために、例えば、利用者は、デバイスのシリアル番号を使用することができます。利用者が何を使用することにかかわらず、ラベルが確実にユニークになるようにします。

    いったん、ラベル付けが実行され、 geom_fox モジュールがロードされていると仮定すると、カーネルは、つぎと同様のメッセージで、新しい geom_fox デバイスを見つけたことを利用者に知らせます。

    Creating new fox (da2) 
    fox da2.fox lock 0xfffffc0000fdba20

  • 与えられた geom_fox デバイスに適合する物理デバイスをチェックするには:

    # geom fox list 
    Geom name: da2.fox 
    Providers: 
    1. Name: da2.fox 
       Mediasize: 73407865344 (68G) 
       Sectorsize: 512 
       Mode: r0w0e0 
    Consumers: 
    1. Name: da2 
       Mediasize: 73407865856 (68G) 
       Sectorsize: 512 
       Mode: r0w0e0 
    2. Name: da6 
       Mediasize: 73407865856 (68G) 
       Sectorsize: 512 
       Mode: r0w0e0

  • geom_fox コンポーネントの状態をチェックするためには:

    # geom fox status 
       Name  Status  Components 
    da2.fox     N/A  da2 
                     da6

関連項目

GEOM(4), geom(8), gmultipath(8)

作者

geom_fox ドライバは、 Poul-Henning Kamp <phk@FreeBSD.org>によって書かれました。このマニュアルページは、 Wilko Bulte <wilko@FreeBSD.org>によって書かれました。

警告

geom_fox ドライバは、パス失敗の場合に正しいことを行うための基本的なハードウェアドライバに依存しています。例えば、ハードウェアドライバが、いつまでも再試行し続けるなら、 geom_fox は、代替の物理的なパスに I/O を再開始することができません。

利用者は、それぞれの geom_fox デバイスにユニークなラベルを確実に供給しなければなりません。シートベルト (安全対策) は、提供されません。 FibreChannel デバイスに関しては、デバイスの Port WWN を使用するために提案されます。 World Wide Name は、FibreChannel 標準ごとに世界中でユニークとなるように保証されています。

バグ

geom_fox フレームワークは、スクリーンライトテストのみけでした。確実に、ドラゴンがここにいるかもしれません。

名前 geom_fox は、完全にはっきりとしません。陰険なキツネは、その穴からの複数の出口があるのをただ覚えていてください。

提供された例は、FibreChannel 中心であり過ぎます。

January 2, 2005 FreeBSD