EN JA
ATP(4)
ATP(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual ATP(4)

名称

atpApple のタッチパッドドライバ

書式

このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

device atp
device usb

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

atp_load="YES"

解説

atp ドライバは、多くの Apple ラップトップで見つけられる Apple Internal Trackpad デバイスのサポートを行います。

ドライバは、マルチフィンガ (multi-finger) のタップ検出を使用して 3 ボタンのマウスをシミュレートします。 1 つのフィンガタップは、左ボタンのクリックを発生させます。 2 つのフィンガタップは、真ん中のボタン。 3 つのフィンガタップは、右のボタンのクリックとして扱われます。ドラッグに続くダブルタップは、選択ジェスチャとして扱われます。仮想の左ボタンのクリックは、ドラッグの寿命に対して仮定されます。 atp は、トラックパッドの水平な縁で活動をフィルタすることを試みます--これは、ユーザ入力とみなされる意図的でない手のひらの動作を保持するためのものです。

atp は、 hw.usb.atp 下のノードを通して、 sysctl(8) を使用して動的な再設定をサポートします。 sysctl の調整変数 hw.usb.atp.scale_factor を使用してポインタの感度を制御することができます。

ハードウェア

atp ドライバは、次の Product ID のためのサポートを行います:

  • Core Duo MacBook & MacBook Pro (IDs: 0x0217, 0x0218, 0x0219)
  • Core2 Duo MacBook & MacBook Pro (IDs: 0x021a, 0x021b, 0x021c)
  • Core2 Duo MacBook3,1 (IDs: 0x0229, 0x022a, 0x022b)
  • 12 inch PowerBook and iBook (IDs: 0x030a, 0x030b)
  • 15 inch PowerBook (IDs: 0x020e, 0x020f, 0x0215)
  • 17 inch PowerBook (ID: 0x020d)

タッチパッドのプロダクト ID を発見するために、 lshal(1) の出力で 'Trackpad' を探し、プロパティ usb_device.product_id を検索します。

関連ファイル

atp は、 sysmouse または mousesystems タイプデバイス--これらのマウスタイプの説明については、 moused(8) を参照、としてマウスを表すブロック疑似デバイスファイル /dev/atp0 を作成します。 /dev/atp0 からタッチパッドデータを読み込みむため、 moused(8) を設定することができ、 (X サーバのような) マウス操作を利用するためにウェートしている任意のプロセスが、 /dev/sysmouse からそれを取って来ることができるように、 sysmouse(4) ドライバに従ってそれを渡します。あるいは、 /dev/atp0 は、直接マウスデータを得るために read(2)ioctl(2) 呼び出しを通して操作されます。

使用例

コンソールマウスとして互換 Apple Trackpad を使用するためには:

moused -p /dev/atp0 -t auto

ブート時に自動的に moused(8) を開始するためには、 /etc/rc.conf に次を追加します:

moused_enable="YES"
moused_type="auto"
moused_port="/dev/atp0"

また、外部の USB マウスまたは他のデバイスをプローブするために moused(8) を必要とするなら、 /etc/rc.conf に次を追加します:

moused_nondefault_enable="YES"
moused_ums0_enable="YES"
moused_ums1_enable="YES"

X の下でトラックパッドを使用することができるようにするためには、 xorg.conf の "Pointer"セクションを次のように変更します:

Device /dev/atp0
Protocol Auto

まだより良く、X と同様に両方の仮想コンソールでマウスを使用できるようにしたいなら、次のように変更します:

Device /dev/sysmouse
Protocol Auto

関連項目

sysmouse(4), usb(4), loader.conf(5), xorg.conf(5) ( ports/x11/xorg), moused(8), sysctl(8)

作者

atp ドライバは、 Rohit Grover <rgrover1@gmail.com>によって書かれました。
November 12, 2009 FreeBSD