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ALC(4)
ALC(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual ALC(4)

名称

alcAtheros AR813x/AR815x ギガビット/ファーストイーサネットドライバ

書式

このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

device miibus
device alc

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

if_alc_load="YES"

解説

alc デバイスドライバは、Atheros AR813x と AR815x PCI Express ギガビット/ファーストイーサネットコントローラのサポートを行います。

alc ドライバによってサポートされたすべての LOM には、 64 ビットのマルチキャストハッシュフィルタと同様に転送のための TCP/UDP/IP チェックサムオフロード、 TCP 分割オフロード (TSO)、ハードウェア VLAN タグストリップ/挿入機能、 Wake On Lan (WOL) と割り込みモデレーションメカニズムがあります。

AR813x と AR815x は、インタフェース MTU 設定を通して設定できる、 Jumbo Frame (それぞれ、最大 9216 と 6144 バイト) をサポートします。 ifconfig(8) ユーティリティで 1500 バイト以上の MTU を選択すると、 Jumbo Frame を受信して転送するアダプタを設定します。

alc ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:

autoselect
メディアタイプとオプションの自動選択を有効にします。ユーザは、 rc.conf(5) にメディアオプションを加えることによって、手動で自動選択モードを無効にできます。
10baseT/UTP
10Mbps オペレーションを設定します。
100baseTX
100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設定します。
1000baseTX
ツイストペア上の 1000baseTX オペレーションを設定します。

alc ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:

full-duplex
全二重オペレーションを強制的に設定します。
half-duplex
半二重オペレーションを強制的に設定します。

このデバイスの設定についてのより詳しい情報については、 ifconfig(8) を参照してください。

ハードウェア

alc デバイスドライバは、次のイーサネットコントローラのサポートを行います:

  • Atheros AR8131 PCI Express ギガビットイーサネットコントローラ
  • Atheros AR8132 PCI Express ファーストイーサネットコントローラ
  • Atheros AR8151 v1.0 PCI Express ギガビットイーサネットコントローラ
  • Atheros AR8151 v2.0 PCI Express ギガビットイーサネットコントローラ
  • Atheros AR8152 v1.1 PCI Express ファーストイーサネットコントローラ
  • Atheros AR8152 v2.0 PCI Express ファーストイーサネットコントローラ

ローダ調整変数

カーネルをブートする前の loader(8) プロンプトで、または loader.conf(5) に格納して、次の調整変数を設定することができます。
hw.alc.msi_disable
この調整変数は、イーサネットハードウェア上の MSI のサポートを無効にします。デフォルト値は、0 です。
hw.alc.msix_disable
この調整変数は、イーサネットハードウェア上の MSI-X のサポートを無効にします。デフォルト値は、0 です。

SYSCTL 変数

次の変数は、 sysctl(8) 変数と loader(8) 調整変数の両方で利用可能です:
dev.alc.%d.int_rx_mod
1us の単位で受信する割り込み処理を延着する最大の量。受け付けられる範囲は、0 から 130000 で、デフォルトは、100 (100us) です。値 0 は、割り込みモデレーションを完全に無効にします。
dev.alc.%d.int_tx_mod
1us の単位で送信する割り込み処理を延着する最大の量。受け付けられる範囲は、0 から 130000 で、デフォルトは、1000 (1ms) です。値 0 は、割り込みモデレーションを完全に無効にします。
dev.alc.%d.process_limit
タスクキューの再スケジュールの前に、イベントループで処理される Rx イベントの最大値。受け付けられる範囲は、32 から 255 で、デフォルトは、64 イベントです。変更の効果が効く前に、インタフェースを落して、再び上げる必要はありません。

歴史

alc ドライバは、 Pyun YongHyeon <yongari@FreeBSD.org>によって書かれました。それは、 FreeBSD 8.0 ではじめて登場しました。
August 9, 2010 FreeBSD