解説
本節では C ライブラリ関数とエラー時の返却値、他の共通定義、そして設計概念について概説します。これらの関数のほとんどが C ライブラリ
libc から利用可能です。その他のライブラリ、例えば数学ライブラリ
libm 等を利用する場合には、コンパイル時にコンパイラの
-l オプションを付加して、その利用を指示する必要があります。
各種ライブラリ一覧 (括弧内はローダフラグ):
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libc (
-l
c)
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標準 C ライブラリ関数。 C コンパイラ
cc(1) を使うときは、ローダフラグ
-l
c を指定する必要はありません。いくつかの `ライブラリ' や
libc の内部に含まれる関数グループがあります。これらは、標準 I/O ルーチン、データベースルーチン、ビット操作、ストリング操作、文字の試験と文字操作、des 暗号ルーチン、記憶割り付け、時間関数、シグナル処理、他です。
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libcurses (
-l
curses
-l
termcap)
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2 次元非ビットマップディスプレイ端末用の端末独立の画面管理ルーチン。 (
ncurses(3) を参照。)
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libcompat (
-l
compat)
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時代遅れですが、
4.3BSD との互換性のために利用可能な関数。特に、
BSD の前のリリースで提供される多くのシステムコールインタフェースがソースコード互換性のために含まれています。これらのルーチンの使用は、できるだけ避けるべきです。各互換性ルーチンのマニュアルページは使用するための適切なインタフェースを表示しています。
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libkvm (
-l
kvm)
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カーネルメモリへのアクセスに使われる関数はこのライブラリにあります。実行中のシステムとクラッシュダンプの両方に使用できます (
kvm(3) を参照。)
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libl (
-l
l)
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lex(1) 用ライブラリ。
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libm (
-l
m)
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数学ライブラリ、
libm。数学ライブラリは Pascal コンパイラが必要なときにロードされます。
-l
m フラグを要求する C コンパイラからはロードされません (
math(3) を参照。)
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libmp (
-l
mp)
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libtermcap (
-l
termcap)
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端末独立操作ライブラリパッケージ。 (
termcap(3) を参照。)
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liby (
-l
y)
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yacc(1) 用ライブラリ。