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READELF(1)
READELF(1) GNU Development Tools READELF(1)

名称

readelf - ELF ファイルに関する情報を表示

書式

readelf [ -a| --all]
[ -h| --file-header]
[ -l| --program-headers| --segments]
[ -S| --section-headers| --sections]
[ -g| --section-groups]
[ -t| --section-details]
[ -e| --headers]
[ -s| --syms| --symbols]
[ -n| --notes]
[ -r| --relocs]
[ -u| --unwind]
[ -d| --dynamic]
[ -V| --version-info]
[ -A| --arch-specific]
[ -D| --use-dynamic]
[ -x <number or name>| --hex-dump=<number or name>]
[ -w[liaprmfFsoR]|
--debug-dump[=line,=info,=abbrev,=pubnames,=aranges,=macro,=frames,=frames-interp,=str,=loc,=Ranges]]
[ -I| -histogram]
[ -v| --version]
[ -W| --wide]
[ -H| --help]
elffile...

解説

readelf は 1 つ以上の ELF フォーマットオブジェクトファイルに関する情報を表示します。オプションでどの情報を表示するかを制御します。

elffile... は、調べられるオブジェクトファイルです。 ELF ファイルを含むアーカイブと同様に、 32 ビットと 64 ビット ELF をサポートしています。

このプログラムは objdump と似た機能を持っていますが、こちらの方がより詳細に分け入りますし、BFD ライブラリと独立に存在しています。ですから、BFD にバグがあっても readelf には影響はありません。

オプション

ここで示される長い形式と短い形式のオプションは互いに等価です。 -v-H 以外のオプションについては、必ずどれか 1 つ以上指定しなければなりません。
-a
--all
--file-header, --program-headers, --sections, --symbols, --relocs, --dynamic, --notes, --version-info を指定するのと等価です。
-h
--file-header
ファイルの先頭にある ELF ヘッダに含まれる情報を表示します。
-l
--program-headers
--segments
ファイルがセグメントヘッダを持っている場合、それに含まれる情報を表示します。
-S
--sections
--section-headers
ファイルがセクションヘッダを持っている場合、それに含まれる情報を表示します。
-g
--section-groups
ファイルのセクショングループに含まれる情報があるなら、それを表示します。
-t
--section-details
詳細なセクション情報を表示します。 -S の意味を含みます。
-s
--symbols
--syms
ファイルがシンボルテーブルセクションを持っている場合、そのエントリを表示します。
-e
--headers
ファイル中のすべてのヘッダを表示します。 -h -l -S と等価です。
-n
--notes
もしあれば、NOTE セグメントおよびセクションの内容を表示します。
-r
--relocs
ファイルが再配置セクションを持っている場合、その内容を表示します。
-u
--unwind
ファイルが巻き戻しセクションを持っている場合、その内容を表示します。現在、IA64 ELF ファイルの巻き戻しセクションだけがサポートされています。
-d
--dynamic
ファイルが動的セクションを持っている場合、その内容を表示します。
-V
--version-info
ファイルにバージョンセクションが存在する場合、その内容を表示します。
-A
--arch-specific
ファイル中にアーキテクチャ固有情報が存在する場合、それを表示します。
-D
--use-dynamic
シンボルを表示するとき、このオプションは、 readelf が、シンボルセクションではなくファイルの動的セクションのシンボルテーブルを使用するようにします。
-x <number or name>
--hex-dump=<number or name>
指定されたセクションの内容を 16 進ダンプの形式で表示します。セクションテーブルのインデックスによって特有のセクションを識別する数。その他の文字列は、オブジェクトファイルにその名前があるすべてのセクションを識別します。
-w[liaprmfFsoR]
--debug-dump[=line,=info,=abbrev,=pubnames,=aranges,=macro,=frames,=frames-interp,=str,=loc,=Ranges]
ファイルにデバッグセクションが存在すれば、その内容を表示します。このスイッチに続いてレターあるいは単語のひとつを指定すると、それらの指定されたセクションで発見されたデータのみがダンプされます。
-I
--histogram
シンボルテーブルを表示する時にバケットリストの長さのヒストグラムを表示します。
-v
--version
readelf のバージョン番号を表示します。
-W
--wide
80 桁に収まるようには行ブレークしません。デフォルトでは、64 ビット ELF ファイルに対し、 readelf はセクションヘッダとセグメントリスト行が 80 桁に収まるように出力行をブレークします。本オプションを指定すると、 readelf は、各セグメントに対応する各セクションヘッダを 1 行に 1 個ずつ表示します。これは 80 桁より広い端末においてはるかに読み易いでしょう。
-H
--help
readelf が解釈するコマンドラインオプションを表示します。
@ file
file からコマンドラインのオプションを読み込みます。読み込まれたオプションは、オリジナルの @ file オプションの場所に代わって挿入されます。 file が存在しないか、または読み込むことができないなら、オプションは、文字通りに扱われ、取り除かれません。
 
file 中のオプションは、空白類によって分離されます。空白類の文字は、シングルクォートまたはダブルクォートのいずれかで全体のオプションを囲むことによって、オプションに含めることができます。 (バックスラッシュを含む) 任意の文字は、バックスラッシュを文字を前に置くことによって、含めることができます。 file は、それ自体に、追加の @ file オプションを含むことができます。そのようなオプションは、再帰的に処理されます。

関連項目

objdump(1) と binutils の Info エントリ。

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2010-10-30 binutils-2.17.50