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KBDCONTROL(1)
KBDCONTROL(1) FreeBSD General Commands Manual KBDCONTROL(1)

名称

kbdcontrolキーボードの制御と設定のためのユーティリティ

書式

kbdcontrol [ -dFKix][ -A name][ -a name][ -b duration. pitch | belltype][ -r delay. repeat | speed][ -l keymap_file][ -f # string][ -k keyboard_device][ -L keymap_file]

解説

kbdcontrol コマンドは、キーマップ、リピート速度/ディレイ時間、ベルといった様々なキーボード関連オプションを、 syscons(4) コンソールドライバとキーボードドライバに対して設定するのに用いられます。

キーボードオプションは、 /etc/rc.conf 中の変数を設定することにより、システムブート時に自動設定可能です。後述の ブート時の設定 を参照してください。

以下のコマンドラインオプションを使用可能です:

-A name
キーボードマルチプレクサから、キーボードデバイス名 name で指定されたキーボードをデタッチします。このオプションを使用する時、 kbdcontrol プロセスの標準入力は、キーボードマルチプレクサキーボードデバイス (キーボードマルチプレクサがアクティブキーボードで無い場合)、もしくは /dev/console (キーボードマルチプレクサがアクティブキーボードであり、あなたがシステムコンソール上にいない場合) からリダイレクトされる必要があります。
-a name
キーボードマルチプレクサから、キーボードデバイス名 name で指定されたキーボードをアタッチします。このオプションを使用する時、 kbdcontrol プロセスの標準入力は、キーボードマルチプレクサキーボードデバイス (キーボードマルチプレクサがアクティブキーボードで無い場合)、もしくは /dev/console (キーボードマルチプレクサがアクティブキーボードであり、あなたがシステムコンソール上にいない場合) からリダイレクトされる必要があります。
-b duration. pitch | belltype
ベルの持続時間 (duration) をミリ秒で、ピッチ (pitch) をヘルツで設定します。代わりに belltype 引数が指定された場合、この引数は、 normal (サウンドパラメータを標準値に戻します) か off (完全にベルをオフにします) か visual (ベルをビジュアルモードにします、すなわち音を鳴らす代わりに画面をフラッシュさせます) のいずれかであることが必要です。 belltype の前に語 quiet. が付いた場合、ベルを鳴らすプロセスがバックグラウンドの vty にいるときには、ベルを鳴らしません。 visual (ビジュアル) ベルが選択されるとき、すべての vty に適用されます。他のベルタイプは、個別に vty 毎に設定することができます。
-r delay. repeat | speed
キーボードの delay (250, 500, 750, 1000) と repeat (34, 38, 42, 46, 50, 55, 59, 63, 68, 76, 84, 92, 100, 110, 118, 126, 136, 152, 168, 184, 200, 220, 236, 252, 272, 304, 336, 368, 400, 440, 472, 504) レートを設定します。代わりに speed 引数が指定された場合、この引数は、 slow (1000.504), fast (250.34), normal (500.126) であることが必要です。
-l keymap_file
キーボードマップをファイル keymap_file から読み込んで設定します。キーボードマップファイルのロードは、メニューによるコマンド kbdmap(1) により実行可能です。キーボードマップファイルの形式は、 kbdmap(5) マニュアルページに文書化されています。
-d
現在のキーボードマップを標準出力にダンプします。出力は、ファイルにリダイレクト可能であり、前述の -l オプションを使用して後でカーネルにロードできます。
-f # string
# 番のファンクションキーで文字列 string が送られるように設定します。使用可能なファンクションキーとその番号については、キーボードドライバのマニュアルページ (例えば atkbd(4)) を参照してください。
-F
ファンクションキー設定を標準状態に戻します。
-x
キーボードマップのダンプを 16 進数表示で行います。
-i
キーボードに関する短かい情報を表示します。
-K
コンソールからキーボードを切り離します。キーボードとコンソールを再接続するためには、後述の -k オプションを使用する必要があります。
-k keyboard_device
指定したデバイスをコンソールキーボードとして使用します。本オプション使用時にシステムコンソール上で作業していない場合には、 kbdcontrol プロセスの標準入力を /dev/console からリダイレクトする必要があります ( 使用例 節を参照してください)。
-L keymap_file
キーボードマップをファイル keymap_file から読み込み、これをコンパイルした結果の struct keymap を標準出力に書き込みます。このオプションは、第一にプログラマ向けであり、おそらく通常の状況下では、ほとんど使用しないでしょう。

環境変数

環境変数 KEYMAP_PATH に、別のキーボードマップファイルへのパスを保持可能です。

キーボードの設定

ブート時の設定

/etc/rc.conf または /etc/rc.conf.local の変数を設定することにより、ブート時にキーボードを設定可能です。関連する変数を列挙します。

keymap
-l オプション用のキーボードマップファイルを指定します。
keyrate
-r オプション用のキーボードリピートレートを指定します。
keychange
-f オプション用のファンクションキー文字列を列挙します。

詳細は、 rc.conf(5) を参照してください。

ドライバの設定

キーボードマップなどのデフォルト設定オプションの変更を、キーボードドライバが許す場合があります。その場合、ブート時のオプション設定の必要はなくなります。詳細は、キーボードドライバマニュアル (例えば atkbd(4), ukbd(4)) を参照してください。

関連ファイル

/usr/share/syscons/keymaps/*
キーボードマップファイル。

使用例

次のコマンドでキーボードマップファイル /usr/share/syscons/keymaps/ru.koi8-r.kbd をロードします。

kbdcontrol -l /usr/share/syscons/keymaps/ru.koi8-r.kbd

キーボードマップファイルが /usr/share/syscons/keymaps にある場合、ファイル名を ru.koi8-r のように短縮可能です。

kbdcontrol -l ru.koi8-r

次のコマンドは、ファンクションキー 10 が "telnet myhost"を出力するようにします。

kbdcontrol -f 10 "telnet myhost"

ベルをビジュアルにするものの、バックグラウンド画面でベルが鳴るときには、画面がフラッシュするのを避けるには、次のコマンドを実行します。

kbdcontrol -b quiet.visual

デフォルトコンソールキーボードを別のキーボード、例えば最初の USB キーボード ( ukbd(4) を参照してください) に切り替えるには、次のコマンドを使用します。

kbdcontrol -k /dev/ukbd0 < /dev/console

デフォルトキーボードに戻すには、次のコマンドを使用します。

kbdcontrol -k /dev/kbd0

kbdmux(4) ドライバによって、コンソール上で同時に 2 番目の USB キーボードと最初の AT キーボードの両方を使用できるようにするためには、次のコマンドのシーシンスを使用します。

kbdcontrol -K < /dev/console 
kbdcontrol -a atkbd0 < /dev/kbdmux0 
kbdcontrol -a ukbd1 < /dev/kbdmux0 
kbdcontrol -k /dev/kbdmux0 < /dev/console

作者

Søren Schmidt <sos@FreeBSD.org>

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January 29, 2008 FreeBSD