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IPCS(1)
IPCS(1) FreeBSD General Commands Manual IPCS(1)

名称

ipcsSystem V プロセス間通信機構の利用状況を報告する

書式

ipcs [ -abcmopqstMQSTy][ -C core][ -N system][ -u user]

解説

ipcs ユーティリティは、システムの System V プロセス間通信 (IPC) 機構に関する情報を提供します。

オプションは以下の通りです:

-a
使用中のセマフォ、メッセージキュー、共有メモリセグメントに関し、可能な限り多くの情報を表示します (これは -b, -c, -o, -p, -t オプションを同時に指定したのと同じです)。
-b
使用中のセマフォ、メッセージキュー、共有メモリセグメントの最大許容サイズを表示します。“最大許容サイズ (maximum allowed size)”とは、メッセージキュー中の1つのメッセージの最大バイト数、共有メモリセグメントのサイズの最大バイト数、もしくは一組のセマフォ中のセマフォの数を意味します。
-c
使用中のセマフォ、メッセージキュー、共有メモリセグメント作成者の名前、グループを表示します。
-m
使用中の共有メモリセグメントの情報を表示します。
-o
使用中のメッセージキュー、共有メモリセグメントの特徴的な利用状況を表示します。“特徴的な利用状況 (outstanding usage)”とは、メッセージキューにあるメッセージ数や共有メモリセグメントをアタッチしているプロセスの数のことです。
-p
使用中のセマフォ、メッセージキュー、共有メモリセグメントのプロセスID情報を表示します。“プロセスID情報 (process ID information)”とは、メッセージキューにメッセージを送ったり、メッセージキューからメッセージを受け取ったりした最後のプロセス、またはセマフォを作ったプロセスや、共有メモリセグメントをアタッチしたり、デタッチしたりした最後のプロセスのことです。
-q
使用中のメッセージキューに関する情報を表示します。
-s
使用中のセマフォに関する情報を表示します。
-t
使用中のセマフォ、メッセージキュー、共有メモリセグメントのアクセス時間を表示します。アクセス時間とは、 IPC オブジェクトに対する最後の制御操作を行った時間や、メッセージを最後に送ったり受け取ったりした時間、共有メモリセグメントを最後にアタッチしたりデタッチしたりした時間、セマフォを最後に操作した時間のことです。
-C core
デフォルトの /dev/kmem のかわりに、指定した core から、名前リストに関連した値を取り出します。 -y を暗黙的に指定します。
-M
共有メモリに関するシステム情報を表示します。
-N system
デフォルトの /boot/kernel/kernel のかわりに、指定した system から名前リストを取り出します。暗黙的に -y を指定します。
-Q
メッセージキューに関するシステム情報を表示します。
-S
セマフォに関するシステム情報を表示します。
-T
共有メモリ、メッセージキュー、セマフォに関するシステム情報を表示します。
-y
必要な情報を取得するために、 sysctl(3) インタフェースの代りに kvm(3) インタフェースを使用します。実行中のシステムに対して ipcs を使用する場合、 kvm(3) を使うには /dev/kmem に対する権限が必要となります。
-u user
ユーザ user が所有する IPC 機構に関する情報を表示します。ユーザの指定は UID の数値またはログイン名の形式で指定することが可能です。

もし、 -M, -m, -Q, -q, -S, -s オプションがいずれも指定されていなければ、使用中の IPC 機構に関する情報が表示されます。

制限

システムデータの構造は、 ipcs の実行中にも変化するかもしれません; ipcs の出力が矛盾のないものであることは保証されません。

関連ファイル

/dev/kmem
デフォルトのカーネルメモリ
/boot/kernel/kernel
デフォルトのシステム名前リスト

関連項目

ipcrm(1)

作者

Thorsten Lockert <tholo@sigmasoft.com>

バグ

このマニュアルページは、完全なものではありません。なぜなら、 ipcs で表示される情報について説明していないからです。
March 24, 2004 FreeBSD