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GZIP(1)
GZIP(1) FreeBSD General Commands Manual GZIP(1)

名称

gzipLempel-Ziv 符号化 (LZ77) を使用する圧縮/復元ツール

書式

gzip [ -cdfhkLlNnqrtVv][ -S suffix] file [ file [ ...]]

gunzip [ -cfhkLNqrtVv][ -S suffix] file [ file [ ...]]

zcat [ -fhV] file [ file [ ...]]

解説

gzip プログラムは、Lempel-Ziv 符号化 (LZ77) を使用してファイルを圧縮して、復元します。 files が指定されないなら、 gzip は、標準入力から圧縮するか、または標準出力に復元します。圧縮モードのとき、各 file は、できれば、 -S suffix オプションで設定された接尾辞 (サフィックス) を追加して別のファイルに置換えられます。

復元モードでは、各 file は、接尾辞が追加されたファイルの元のファイルが存在するかチェックされます。各 file 引数は、別々の完全なアーカイブを含まなければなりません。複数の files が指示されるとき、それぞれは、順番に圧縮復元されます。

gzcat の場合では、結果のデータは、 cat(1) の方法で連結されます。

gunzip として呼び出されるなら、 -d オプションが有効にされます。 zcat または gzcat として呼び出されるなら、 -c-d オプションの両方が有効にされます。

また、 gzip の、このバージョンは、 compress(1) または bzip2(1) を使用して圧縮されたファイルを復元することができます。

オプション

次のオプションが利用可能です:
-1, --fast
-2, -3, -4, -5, -6, -7, -8
-9, --best
これらのオプションは、 -1 オプションが、最も速く、より少ない圧縮で、 -9 オプションが、最も遅く、最適な圧縮を行うように、使用する圧縮レベルを変更します。デフォルトの圧縮レベルは 6 です。
-c, --stdout, --to-stdout
このオプションは、ファイルをそのままにして、出力が標準出力ストリームに行われることを指定します。
-d, --decompress, --uncompress
このオプションは、圧縮でなく復元を選択します。
-f, --force
このオプションは、強制的にモードを切り替えます。これは、複数のリンクがあるファイル、通常のファイルへのシンボリックリンク、以前に存在するファイルを上書きする、端末からの読み込み、または端末への書き込み、および圧縮されないデータを変更せずに渡すことができる、 -c オプションと組み合わされるとき、利用可能です。
-h, --help
このオプションは、使用法の概要を印刷 (表示) して、終了します。
-k, --keep
圧縮または復元の間に入力ファイルを (削除しないで) 保存します。
-L, --license
このオプションは、 gzip ライセンスを印刷 (表示) します。
-l, --list
このオプションは、圧縮されたファイル、復元されたサイズ、比率、復元された名前に関する情報を表示します。また、 -v オプションで、ファイルに埋め込まれている圧縮メソッド、CRC、日時を表示します。
-N, --name
このオプションによって、入力ファイルに保存されたファイル名が、出力ファイルとして使用されます。
-n, --no-name
このオプションは、ファイル名とタイムスタンプが出力ファイルに保存されることを止めます。
-q, --quiet
このオプションがあれば、警告もエラーも何も印刷 (表示) されません。
-r, --recursive
このオプションは、 fts(3) ライブラリを使用して、個別にディレクトリツリー内のファイルを gzip するために使用されます。
-S suffix, --suffix suffix
このオプションは、デフォルトの接尾辞を .gz から suffix に変更します。
-t, --test
このオプションは、整合性のために圧縮されたファイルをテストします。
-V, --version
このオプションは、 gzip プログラムのバージョンを印刷 (表示) します。
-v, --verbose
このオプションは、圧縮された各ファイルに対して圧縮比率を印刷 (表示) する、冗長モードをオンにします。

環境変数

環境変数 GZIP が設定されるなら、コマンドラインで任意のオプションの前に扱われる空白類で区切られたオプションのリストとして解析されます。コマンドラインのオプションは、 GZIP の何でも上書きします。

歴史

gzip プログラムは、GNU Public Licence の下でライセンスされ、最初に Jean-loup Gailly よって書かれました。 Matthew R. Green は、自由に再配布可能な zlib ライブラリに基づいて、 NetBSD 1.3 配布メディアのための簡単なフロントエンドを書きました。それは、 NetBSD 2.0 のためにオリジナルの GNU gzip プログラムとほとんど機能的に互換性があるように機能強化さられました。

gzip の、この実装は、 NetBSDgzip に基づいて移植され、 FreeBSD 7.0 ではじめて登場しました。

作者

gzip のこの実装は、 Xin LI <delphij@FreeBSD.org>によって書かれたアンパックサポートを付けて Matthew R. Green <mrg@eterna.com.au>によって書かれました。

バグ

RFC 1952 によると、記録されたファイルサイズは、32 ビットの整数で格納され、したがって、4GB より大きいファイルを表すことができません。また、この制限は、 gzip ユーティリティの -l オプションに適用されます。
October 9, 2011 FreeBSD