CU(1) | FreeBSD General Commands Manual | CU(1) |
名称
cu — UNIX 呼び出し (call UNIX)書式
cu | [ -ehot][ -a acu][ -l line][ -s speed | -speed][ phone-number] |
解説
cu ユーティリティは、別のマシンと全二重接続を確立し、リモート CPU で直接ログインしたかのように装います。当然ですが、利用者が接続したいマシン (または、同等なもの) にログインがなければなりません。オプションは、次の通りです:
- -a acu
- acu を設定します。
- -e
- 偶数パリティを使用します。 -e と -o の両方が与えられるなら、パリティなしが使用されます (デフォルト)。
- -h
- 局所的 (半二重モード) で文字をエコーします。
- -l line
- 使用する回線を指定します。 cuau0 または /dev/cuau0 のような形式のいずれかが許されます。
- -o
- 奇数パリティを使用します。 -e と -o の両方が与えられるなら、パリティなしが使用されます (デフォルト)。
- -s speed | - speed
- 接続の速度を設定します。デフォルトは、9600 です。
- -t
- ダイヤルアップ回線でホストとの配線接続を通して接続します。
通常、タイプされた文字は、直接 (同時にエコーする) 直接リモートマシンに転送されます。行の最初の文字として現れるチルダ (‘ ~
’) は、エスケープシグナルです。次が認識されます:
- ~^D or ~.
- 接続を中断して、終了します。接続のみ中断され–ログインセッションは終了されません。
- ~c [ name]
- ディレクトリを name に変更します (引数がなければホームディレクトリを意味します)。
- ~!
- シェルにエスケープします (シェルを終了すれば cu に戻ります)。
- ~>
- ローカルからリモートにファイルをコピーします。 cu ユーティリティは、プロンプトを出して転送するローカルファイルの名前入力します。
- ~<
- リモートからローカルにファイルをコピーします。 cu ユーティリティは、最初にプロンプトを出して送信されるファイルの名前を入力して、次にリモートマシンで実行されるコマンドを入力します。
- ~p from [ to]
-
ファイルをリモート
UNIX ホストに送信します。このコマンドによって、リモート
UNIX システムは、
from ファイルを送信する、次のコマンド文字列を実行します:
stty -echo; cat > 'to'; stty echo
to ファイルが指定されないなら、 from ファイル名が使用されます。このコマンドは、実際に ~> コマンドの UNIX に特有のバージョンです。
- ~t from [ to]
-
リモート
UNIX ホストからファイルを取って来ます。
~p コマンドのように、
to ファイルが指定されていないなら、
from ファイル名をデフォルトとします。リモートホストは、ファイルを
cu に送信するるために次のコマンド文字列を実行します:
cat 'from'; echo '' | tr '\012' '\01'
- ~|
- リモートのコマンドからローカルの UNIX プロセスまで出力をパイプで接続します。ローカルの UNIX システムに送信されたコマンド文字列はシェルによって処理されます。
- ~$
- ローカルの UNIX プロセスからリモートホストまでの出力をパイプで接続します。ローカルの UNIX システムに送信されたコマンド文字列はシェルによって処理されます。
- ~C
-
XMODEM のような特別のプロトコルを実行するために、ローカルシステムで子プロセスを fork します。子供のプログラムは、次のファイル記述子の取り決めで実行されます:
0 <->リモート tty 入力 1 <->リモート tty 出力 2 <->ローカル tty 標準エラー
- ~#
- BREAK をリモートシステムに送信します。必要な ioctl() 呼び出しをサポートしていないシステムのために、 break は、回線速度を変更して DEL 文字のシーケンスによってシミュレートされます。
- ~s
- 変数を設定します (下記の議論を参照)。
- ~v
- すべての変数と (設定されているなら) それらの値をリストします。
- ~^Z
- cu (ジョブ制御が利用可能である場合のみ) を停止します。
- ~^Y
- (ジョブ制御で利用可能である場合のみ) cu の“ローカル側”だけを停止します。リモートホストからの出力を表示する側である、 cu の“リモート側”は、実行したままです。
- ~?
- チルダエスケープの概要を表示します。
cu がプロンプトで引数を入力するとき、例えば、ファイル転送のセットアップの間に、標準の erase と kill 文字でタイプされた行を編集できます。プロンプトの応答が空行または割り込みであるなら、やりとりは中断され、リモートマシンのユーザに戻ります。
cu ユーティリティは、排他的なアクセスがあるモデムと端末の回線をオープンすることによって、そして、 uucico(8) ( ports/net/freebsd-uucp) によって使用されたロックプロトコルを支持することによってリモートシステムに接続する複数のユーザを避けます。
ファイルの転送の間に、 cu は、転送された行の数の実行カウントは提供します。 ~> と ~< コマンドを使用するとき、 eofread と eofwrite 変数は、読み込みのとき、end-of-file を認識するために、書き込みのとき、end-of-file を指定するために使用されます (下記参照)。通常、ファイル転送はフロー制御に対してハードウェアフローか、またはタンデムモードに依存します。リモートシステムがハードウェアフローまたはタンデムモードをサポートしないなら、 echocheck は、 cu が、それぞれの転送された文字のエコーでリモートシステムと同期するべきであることを示すように設定されます。
cu がシステムに接続するために電話番号をダイヤルしなければならないとき、その動作を示す様々なメッセージを印刷 (表示) します。 cu ユーティリティは、システム記述の at ケーパビリティを使用して、様々な自動呼び出し装置とモデムをサポートします。
Ventel 212+ (ventel), Hayes AT-style (hayes), USRobotics Courier (courier), Telebit T3000 (t3000) と Racal-Vadic 831 (vadic) 装置のサポートは、デフォルトで有効にされています。
Bizcomp 1031[fw] (biz31[fw]), Bizcomp 1022[fw] (biz22[fw]), DEC DF0[23]-AC (df0[23]), DEC DN-11 (dn11) と Racal-Vadic 3451 (v3451) 装置のサポートは、適切な定義で cu を再コンパイルすることによって追加することができます。
Racal-Vadic 831 と 3451 のサポートが有効であるなら、それらは、それぞれ v831 と v3451 として参照されることに注意してください。 2 つのうち 1 つだけがサポートされるなら、それは vadic として参照されます。
変数
cu ユーティリティは、操作を制御する 1 組の変数を保持しています。これらの変数のいくつかは、通常のユーザには読み込み専用です (root はなんでも変更することができます)。変数は、 ~s エスケープによって表示して、設定することができます。変数のための構文は、 vi(1) と Mail(1) にならって作られています。 set コマンドの引数として“all
”を指定すると、ユーザが読み込み可能なすべての変数を表示します。代わりに、ユーザは、終わりに‘
?
’を加えることによって、特定の変数の表示を要求することができます。例えば、“
escape?
”は、現在のエスケープ文字を表示します。
変数は、数値、文字列、文字、またはブール値です。ブール値の変数は、単にそれらの名前を指定することによって設定されます。それらは、名前の先頭に‘ !
’を付けることによって、リセットできます。他の変数タイプは、‘ =
’と値を連結することによって設定されます。すべての割り当てには、その中に空白があってはなりません。単一の set コマンドは、多くの変数を設定するのみならず、問い合わせするために使用されます。特定の共通変数には、省略形があります。次は、共通変数、省略形とデフォルト値のリストです:
- baudrate
- ( 数値) 接続が確立されたボーレート。省略形は、 ba です。
- beautify
- ( ブール値) セッションでスクリプトが実行されるとき、印刷できない文字を破棄します。省略形は、 be です。
- dialtimeout
- ( 数値) 電話番号をダイヤルするとき、接続が確立されるのを待つ (秒単位の) 時間です。省略形は、 dial です。
- echocheck
- ( ブール値) 転送された最後の文字のエコーを待つことによって、ファイル転送の間のリモートホストと同期を取ります。デフォルトは、 off です。
- eofread
- ( 文字列) ~< ファイル転送コマンドの間に転送の終了を意味する文字のセットです。省略形は、 eofr です。
- eofwrite
- ( 文字列) ~> ファイル転送コマンドの間に転送の終了を示すために送信する文字列。省略形は、 eofw です。
- eol
- ( 文字列) 行末を示す文字のセット。 cu ユーティリティは、行末の後のみエスケープ文字を認識します。
- escape
-
(
文字) コマンド接頭辞 (エスケープ) 文字。省略形は、
es です。デフォルト値は、‘
~
’です。 - exceptions
-
(
文字列) beautification (整形) スイッチのために破棄されるべきでない文字のセット。省略形は、
ex です。デフォルト値は、“
\t\n\f\b
”です。 - force
-
(
文字) リテラルデータ転送を強制するために使用される文字。省略形は、
fo です。デフォルト値は、‘
^P
’です。 - framesize
- ( 数値) ファイルを受信するとき、ファイルシステムに書き込む間にバッファリングするための (バイト単位の) データの量。省略形は、 fr です。
- hardwareflow
- ( ブール値) ハードウェアフロー制御 (CRTSCTS) が接続のために有効にされるかどうか。省略形は、 hf です。デフォルト値は、 off です。
- host
- ( 文字列) 利用者が接続されているホストの名前。省略形は、 ho です。
- linedisc
- ( 数値) 使用する回線制御規則。省略形は、 ld です。
- prompt
-
(
文字) リモートホストで行末を示す文字。省略形は、
pr です。デフォルト値は、‘
\n
’です。この値は、データ転送の間に同期を取るために使用されます。ファイル転送コマンドの間に転送された行のカウントは、この文字を受け取ることに基づいています。 - raise
- ( ブール値) 大文字マッピングモード。省略形は、 ra です。デフォルト値は、 off です。このモードが有効にされるとき、すべての小文字は、リモートマシンへの転送に対して cu によって大文字にマップされます。
- raisechar
- ( 文字) 大文字マッピングモードに切り替えるために使用される入力文字。省略形は、 rc です。デフォルトで設定されていません。
- record
- ( 文字列) セッションスクリプトが記録されているファイルの名前。省略形は、 rec です。
- script
- ( ブール値) セッションスクリプトモード。省略形は、 sc です。デフォルト値は、 off です。 script が true であるときに、 cu は、リモートマシンによって転送されたすべてを record で指定されたスクリプトレコードファイルに記録します。 beautify スイッチがオンであるなら、印刷可能な ASCII 文字だけが、スクリプトファイルに収録されます (それらの文字は、040 と 0177 の間です)。変数 exceptions は、通常の beautification (整形) 規則の例外である、文字を示すために使用されます。
- tabexpand
- ( ブール値) ファイル転送の間にタブを空白に展開します。省略形は、 tab です。デフォルト値は、 false です。各タブは、8 つの空白に展開されます。
- tandem
- ( ブール値) リモートホストからのデータを絞る (送られないようにする) ために XON/XOFF フロー制御を使用します。省略形は、 ta です。デフォルト値は、 true です。
- verbose
- ( ブール値) 冗長モード。省略形は、 verb です。デフォルト値は、 true です。冗長モードが有効にされているとき、 cu はダイヤルしている間にメッセージを印刷し、ファイル転送操作の間に転送された現在の行数を表示するなどを行います。
環境変数
- HOME
- ~c コマンドで使用するホームディレクトリです。
- SHELL
-
~! にコマンドで使用するシェルの名前です。デフォルト値は、“
/bin/sh
”です。
関連ファイル
- /var/log/aculog
- 行アクセスログ。
- /var/spool/lock/LCK..*
- uucp(1) ( ports/net/freebsd-uucp) で競合を避けるためのロックファイル。
関連項目
tip(1)歴史
cu コマンドは、 4.2BSD で登場しました。バグ
変数の完全なセットは、文書化されていなくて、たぶん削減されるべきです。September 1, 2006 | FreeBSD |