罪過の語はアリストテレスが、之(これ)を悲哀戯曲論中に用ひしより起原せるものにして、独逸語(ドイツご)の所謂(いはゆる)「シウルド」是(これ)なり。日本語に之を重訳(ちようやく)して罪過と謂(い)ふは稍々(やゝ)穏当ならざるが如(ごと)しと雖(いへど)も、世にアイデアル、リアルを訳して理想的、実写的とさへ言ふことあれば、是れ亦(また)差して咎(とが)むべきにあらず。 吾人(ごじん)をして