よがけんしんのじっけん
予が見神の実験

冒頭文

この篇は世の宗教的経験深き人に示さん為めにはあらずして唯(た)だ心洵(まこと)に神を求めて宗教的生活に入らんとする世の多くの友に薦(すゝ)めんとて也(なり)。 予は今予みづからの見神の実験につきて語る所あらむとす。この事、予に於(お)いては多少心苦しからざるに非(あら)ず。されど、予は今、世の常の自慮や、心配(こゝろづか)ひを一切打遺(うちす)てて、出来るだけ忠実に、明確に、予が見たる所

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 現代日本文學大系 96 文藝評論集
  • 筑摩書房
  • 1973(昭和48)年7月10日