やさしきうた いち・に
優しき歌 Ⅰ・Ⅱ

冒頭文

[#同行大見出し]優しき歌 Ⅰ[#同行大見出し終わり]  風信子(ヒヤシンス)叢書 第四篇 燕の歌 春来にけらし春よ春 まだ白雪の積れども        ——草枕灰色に ひとりぼつちに 僕の夢にかかつてゐるとほい村よあの頃 ぎぼうしゆとすげが暮れやすい花を咲き山羊(やぎ)が啼いて 一日一日 過ぎてゐたやさしい朝でいつぱいであつた——お聞き 春の空の山なみにお前の知らない雲が焼けてゐる 明るく

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 立原道造詩集
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1988(昭和63)年3月16日