じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴

冒頭文

1 太陽の下では、地球が黄昏れていた。 その黄昏れゆく地帯の直下にある彼の国では、ちょうど十八時のタイム・シグナルがおごそかに百万人の住民の心臓をゆすぶりはじめた。 「ほう、十八時だ」「十八時の音楽浴だ」「さあ誰も皆、遅れないように早く座席についた!」 アリシア区では博士コハクと男学員ペンとそして女学員バラの三人がいるきりだった。タイム・シグナルを耳にするより早く、三人は扉を開いて青い廊下に

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 十八時の音楽浴
  • 早川文庫、早川書房
  • 1976(昭和51)年1月15日