たびびと
旅人

冒頭文

人物 旅人子供三人A 無邪気な晴れ晴れしい抑揚のある声の児B 実用的な平坦な動かない調子で話す児C 考え深い様な静かな声と身振りの児   場所 小高い丘の上、四辺のからっと見はらせる所(講堂の段の上を丘に仮定)   時 夏の夕暮に近い午後 B、Cが丘の中程の木の切り株(かぶ)に並んで腰をかけて、編物をして居る。B子は赤い毛糸。C子は青い毛糸。編棒を動かしながら二人は気が落ついて居るらしい口調で話し

文字遣い

新字新仮名

初出

「宮本百合子全集 第二十九巻」新日本出版社、1981(昭和56)年12月25日

底本

  • 宮本百合子全集 第二十九巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年12月25日初版