かなづかいいけん
仮名遣意見

冒頭文

私は御覽の通り委員の中で一人軍服を着して居ります。で此席へは個人として出て居りまするけれども、陸軍省の方の意見も聽取つて參つて居りますから、或場合には其事を添へて申さうと思ひます。最初に假名遣(かなづかひ)と云ふものはどんなものだと私は思つて居るか、それから假名遣にはどんな歴史があるかと云ふことに就(つい)て少し申したいのであります。既に今日まで大槻(おほつき)博士、藤岡(ふぢをか)君等のやうな老

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「臨時假名遣調査委員會議事速記録」1909(明治42)年1月

底本

  • 筑摩全集類聚 森鴎外全集 第7巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年8月5日