おぐまひでおぜんしゅう-02 ししゅう(1)しょきしへん
小熊秀雄全集-02 詩集(1)初期詩篇

冒頭文

奪はれた魂 地軸に近い何所かでうづもれた世にも稀なる紫ダイヤをとげ〳〵と骨ばかりのやせこけた悪魔たちがまるくとりまきひからびた手を繋ぎ合ひにやにやとしたもの倦い足どりで踊るたびにからからと音がする  ◇ちやうどそれのやうにちやうどそれのやうにかつて失はれた俺の魂はかつてうばはれた俺の魂は柔かく滑らかな琥珀の頬と熟したザクロの唇とをもつた美しい悪魔が青くはげしく燃える俺の魂をしなやかな白いくすり指で

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 新版・小熊秀雄全集第1巻
  • 創樹社
  • 1990(平成2)年11月15日