うしをつないだつばきのき
牛をつないだ椿の木

冒頭文

一 山(やま)の中(なか)の道(みち)のかたわらに、椿(つばき)の若木(わかぎ)がありました。牛曳(うしひ)きの利助(りすけ)さんは、それに牛(うし)をつなぎました。 人力曳(じんりきひ)きの海蔵(かいぞう)さんも、椿(つばき)の根本(ねもと)へ人力車(じんりきしゃ)をおきました。人力車(じんりきしゃ)は牛(うし)ではないから、つないでおかなくってもよかったのです。 そこ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 少年少女日本文学館第十五巻 ごんぎつね・夕鶴
  • 講談社
  • 1986(昭和61)年4月18日