ながつかたかしかしゅう 1 じょう
長塚節歌集 1 上

冒頭文

明治三十一年    暮春雨 惜しまるゝ花のこずゑもこの雨の晴れてののちや若葉なるらむ    春哀傷 林子を悼みて ちりしみのうらみや深きみし人のなげきやおほきあたらこの花    海邊鵆 昨日こそうしほあみしか大磯のいそふく風に千鳥なくなり 明治三十二年    元旦 若水を汲みつゝをれば標はへしふたもと松に日影のぼりぬ    菖蒲 生れしは

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 長塚節名作選 三
  • 春陽堂書店
  • 1987(昭和62)年8月20日