しゃしんでんそうのしんぽう
写真電送の新法

冒頭文

電信機が出来てからは、一本の針金に託して書を千里の外に寄せる事が出来る。電話機が発明されて以来は、一双の銅線に依って思いを百里の境に通わす事も出来る。この頃はまた写真電送機というものが成効に近づいて写真画図のごときものを一瞬間に遠距離に送る事さえ思いのままになろうという事である。 数年前よりドイツのコルン氏が研究を重ねた末今年に至ってほぼ成効した、いわゆるコルン式写真電送機の事は既に我邦の諸新

文字遣い

新字新仮名

初出

「東京朝日新聞」1907(明治40)年10月7日

底本

  • 寺田寅彦全集 第十二巻
  • 岩波書店
  • 1997(平成9)年11月21日