きたはらはくしゅうくんをとむらう |
| 北原白秋君を弔ふ |
冒頭文
北原白秋君は昭和十七年十一月二日年五十八を以て逝かれた。私等は哀惜の念に堪へず、涙をふるつて君を弔つた。五十八歳といへば私よりも三つ年若であるが、君の天才の華がもう二十歳でひらいて、爾來斯壇の大家として、詩に於て小曲に於て童謠に於て短歌に於て縱横に君の力量を發揮し、往くところとして可ならざるものなかつた。そのかがやかしき業績は既刊の白秋全集數種に於て、それからそれ以後の全貌等に於て隈なくうかがふこ
文字遣い
旧字旧仮名
初出
「短歌研究」改造社、1942(昭和17)年12月号
底本
- 齋藤茂吉全集 第七卷
- 岩波書店
- 1975(昭和50)年6月18日