くんしょう |
| 勲章 |
冒頭文
寄席(よせ)、芝居。何に限らず興行物の楽屋には舞台へ出る芸人や、舞台の裏で働いている人たちを目あてにしてそれよりもまた更に果敢(はかな)い渡世(とせい)をしているものが大勢出入(でいり)をしている。 わたくしが日頃(ひごろ)行き馴(な)れた浅草(あさくさ)公園六区(ろっく)の曲角(まがりかど)に立っていた彼(か)のオペラ館(かん)の楽屋で、名も知らなければ、何処(どこ)から来るともわからない丼
文字遣い
新字新仮名
初出
「新星 第二巻第一号」新生社、1946(昭和21)年1月1日
底本
- 雨瀟瀟・雪解 他七篇
- 岩波文庫、岩波書店
- 1987(昭和62)年10月16日