「こりゅうきゅう」じじょ
「古琉球」自序

冒頭文

『古琉球』を公にするに当って、まず言わなければならぬことは、恩師田島利三郎氏のことである。田島氏は私が中学時代の国語の先生で、琉球語に精通し、琉球人に対して多大の同情を有する人であった。氏は言語学者チェムバレン氏が一種不可解の韻文として匙(さじ)を投げた『おもろさうし』の研究に指を染め、その助けをかりて古琉球を研究しようと試みた。氏がオモロの研究に熱中しているのを見て、当時の人は氏を一種の奇人とし

文字遣い

新字新仮名

初出

「古琉球」沖縄公論社、1911(明治44)年12月

底本

  • 古琉球
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 2000(平成12)年12月15日