みぼうじんとじんどうもんだい
未亡人と人道問題

冒頭文

自分は此頃新聞社の勤務(おつとめ)からして、創作に取掛つたが、此の創作は、或は観察(みやう)に依りては家庭問題に関連して居るかも知れぬ、最初は女学生を主人公にと娑婆(しやば)ツ気(け)を出して、種々と材料を集めて見たが思ふやうに行かず、其れで今度は日露戦役後の大現象である軍人遺族——未亡人を主人公にして、一ツ創作を遣(や)つて見ようと思ふと。 浮雲を出して以来、殆んど二十年、頭(てん)で創作を

文字遣い

新字旧仮名

初出

「女学世界」1906(明治39)年10月

底本

  • 筑摩現代文学大系 1 坪内逍遥 二葉亭四迷 北村透谷 集
  • 筑摩書房
  • 1977(昭和52)年9月15日