そうせいのえんかくについて |
| 葬制の沿革について |
冒頭文
一 會員としての我々の經驗から言ふと、學會が榮えるといふことは、必ずしも精透の研究を以て、後代の目標を打立てる迄の重要論文が、連續して出現することを意味しては居なかつたやうである。理想は固よりそこに在るべきであるが、それには時期もあり又外部の機會を伴なはなければならぬ。今少しく卑近なる要件は、會員が單なる讀者となり又は普通の豫約者となつてしまはぬことで、共同の興味が或一隅に傾注せず、寧ろ幾分か雜
文字遣い
旧字旧仮名
初出
「人類學雜誌四十四卷六號」1929(昭和4)年6月15日
底本
- 定本柳田國男集 第十五巻
- 筑摩書房
- 1963(昭和38)年6月25日