おうがいぜんしゅうかんこうのき
鴎外全集刊行の記

冒頭文

森先生著述の全集十八卷いよ〳〵印に付せられんとす。そも〳〵今年七月九日先生の俄に簀を易へらるゝや、之を哭し之を悼しむ者、心竊に先生が著述全集刊行の擧の一日も速ならむことを希ひたり。蓋先生を喪ひたる文壇の損傷を補ひ、又聊吾人痛惜の情を慰むべきもの、今や纔に先生生前の著書を蒐集し、之を重印して以て後世に傳へんとするの外他に道なきを以てなり。然りと雖この事固より容易の業ならず。加るに先生の令嗣於菟君の恰

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「時事新報」1922(大正11)年11月21日~23日

底本

  • 荷風全集第十五卷
  • 岩波書店
  • 1963(昭和38)年11月12日