みつかいどうこしょう |
| 水海道古称 |
冒頭文
地名の呼び方は、時とともに変って行くのが普通で、現代はことにその例が多くなった。たいていは外から来た人たちが、文字だけを見て自分の思った通りに読んでしまうからである。著明な例としては、相撲甚句(すもうじんく)にも出て来る「出羽で荘内鶴ヶ岡」そのツルガオカを今ではツルオカ、木曾の福島はフクジマであるのに、旅人は皆フクシマというのみか、土地の住民までがそれを訂正しようとはしない。東京市中の駅名のアキハ
文字遣い
新字新仮名
初出
「民間傳承十五卷三號」日本民俗學會、1951(昭和26)年3月5日
底本
- 柳田國男全集20
- ちくま文庫、筑摩書房
- 1990(平成2)年7月31日