うもんとりものちょう 02 なまくびのしんもつ
右門捕物帖 02 生首の進物

冒頭文

1 ——むっつり右門第二番てがらです。 前回の南蛮幽霊騒動において、事のあらましをお話ししましたとおり、天下無類の黙り虫の変わり者にかかわらず、おどろくべき才腕を現わして、一世を驚倒させたあの戦慄(せんりつ)すべき切支丹(きりしたん)宗徒の大陰謀を、またたくうちにあばきあげ、真に疾風迅雷(しっぷうじんらい)の早さをもって一味徒党を一網打尽にめしとり、八丁堀お組屋敷の同僚たちを胸のす

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 右門捕物帖(一)
  • 春陽文庫、春陽堂書店
  • 1982(昭和57)年9月15日