あきづきせんせいのこきをしゅくして
秋月先生の古稀を祝して

冒頭文

秋月老先生、—— 『世界に於ける最も丁寧なる人々』の禮儀を知らない私、それから上品にして美はしい種類の挨拶の言葉のあるその國語を知らない一外國人である私は、私の恭しき賀状を御送り申上げる場合に、私の云ふべき事が云へないやうに感じます。即ち日本語には、尊敬すべき年齡に相當する愛情、尊敬、及び信任を、私共の粗い西洋のどの國語に於けるよりも優美に表はす多くの美しい言葉があると私は考へるからです。そこで

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「鎭西餘響」1893(明治26)年5月

底本

  • 小泉八雲全集第十二卷
  • 第一書房
  • 1927(昭和2)年11月20日