しょっかくについて |
| 触覚について |
冒頭文
私は盲人であるので、ものの形を目で見るかわりに、手の感覚で探って見るわけである。そして、手の先も始終ものを触って見る練習が積めば、だんだん指先の感じが鋭敏になっていくものである。 盲人の用いる点字というものは、人も知っている通りに、紙を針の先で突いて、その出た方の点のならべ方で読むのである。即(すなわ)ち、六つの点のならび方と、点と点との間隔で、いろいろの字になるのである。 その点字を、普
文字遣い
新字新仮名
初出
「水の変態」宝文館、1956(昭和31)年
底本
- 日本近代随筆選 1出会いの時〔全3冊〕
- 岩波文庫、岩波書店
- 2016(平成28)年4月15日