ぞくぎんかなえ |
| 続銀鼎 |
冒頭文
一 不思議(ふしぎ)なる光景(くわうけい)である。 白河(しらかは)はやがて、鳴(な)きしきる蛙(かはづ)の声(こゑ)、——其(そ)の蛙(かはづ)の声(こゑ)もさあと響(ひゞ)く——とゝもに、さあと鳴(な)る、流(ながれ)の音(おと)に分(わか)るゝ如(ごと)く、汽車(きしや)は恰(あだか)も雨(あめ)の大川(おほかは)をあとにして、又(また)一息(ひといき)、暗(くら)い陸奥(みちのく)へ
文字遣い
新字旧仮名
初出
「国本 第一巻第八号」国本社、1921(大正10)年8月1日
底本
- 新編 泉鏡花集 第十巻
- 岩波書店
- 2004(平成16)年4月23日